【塗り替えには要注意】難付着サイディングについて
2023年8月28日(月)
2023年8月28日(月)
営業の三室です。
本日は窯業系サイディングの中でも「難付着サイディング」と呼ばれる外壁材の紹介です。
そもそも窯業系サイディングとは?
窯業系サイディングは日本の戸建て住宅ではシェア80%と言われる外壁材です。
柄のバリエーションが豊富で、施工しやすいことから多くの住宅で使用されています。
特徴としては、成分の80%がセメントで構成されています。
主成分がセメントであるため、防水性が切れると水がボード内に染み込み、
夏の暑さによる膨張や冬場の凍結などによる膨張で、変形や反り・ひび割れを誘発してしまう可能性があります。
そのため、防水性を確保するため製造時に表面を塗装しています。
しかし、製造時の塗装はアクリル塗装と呼ばれるもので5~7年の耐久性しか無いため、
定期的に塗装によるメンテナンスが必要な建材です。
そこで、塗装工事をする際に気を付けなければならないのが
「難付着サイディング」の存在です。
難付着サイディングとは、表面に特殊なコーティングがしてあるサイディングボードのことです。
光触媒・フッ素・無機・親水性など「色あせがしにくい」「汚れにくい」という機能のコーティングが施されています。
家を建てられる際に、メンテナンスフリーと謳われている場合が多いようです。
汚れが付きにくい分、塗り替えする際に「塗料も密着しにくい」「通常の塗装を行うと塗膜が剥がれてしまう可能性がある」という問題が発生します。
そのため、密着性の高い下塗り材を使用する必要があります。
もしこれを見極めることができずに、塗料の選定を間違えてしまうと施工不良が起きます。
業者によっては知識が古く、難付着サイディングの存在を知らなかったり、
難付着サイディングの判断ができない場合があります。
そのため、
①難付着サイディングである判断の説明があること
②難付着サイディングであった場合の施工方法や塗料について説明があること
以上2点を説明してくれる業者に任せることが安心ですね。
それでは、自分の家の外壁が難付着サイディングであるかどうかの簡単な判断基準を紹介します。
①外壁材の名前で調べる
これが1番確実ですね。
窯業系サイディングの型番や製品名に記載がある場合があります。
また、お家を建てられた時の資料に記載がある場合がございます。
②築年数10年以上でチョーキングしていない。
塗膜が劣化すると、樹脂と顔料が分離し始めます。
手で触ると付着する粉が顔料です。
これは、塗膜の劣化として典型的なものです。
築年数に対して外壁がきれいな状態を保っているのであれば、難付着サイディングの可能性があります。
③北面や浴室周りでもコケやカビが発生していない
北面や浴室周りは湿気が多く日差しが当たらない場合が多い為、コケやカビが発生しやすい環境です。
④2001年以降に建てられたお家である
難付着サイディングに採用されている光触媒塗装・フッ素塗装・無機塗装などが実用化されたのが2001年からになります。
2000年までに建てられた建物なら難付着サイディングの可能性は低く、2001年以降の建物なら難付着サイディングがである可能性があります。
いかがでしょうか。
外壁塗装を検討される際に少しでも参考になれば幸いです。