高圧洗浄を屋根の塗装前に行う目的を解説!理由もあわせてお伝えします
- 高圧洗浄が必要な理由を知りたい。
- 屋根の高圧洗浄にかかる費用はどれぐらい?
- 近所とトラブルにならないか心配…。
上記のように考えている方は、費用を少しでも抑えたい、トラブルを避けたいのではないでしょうか。
高圧洗浄は屋根の汚れを落とすだけでなく、塗装前の仕上がりに影響する大切な作業です。住宅全体のイメージも変わり、屋根の劣化を防ぐことができます。
本記事では、外壁塗装や屋根塗装のスペシャリスト集団、三輪塗装が、屋根の高圧洗浄を行う目的や理由をわかりやすく解説します。
費用の相場やトラブル対策についても紹介します。本記事を読めば、高圧洗浄の基礎知識を学べ、疑問や不安の解消ができます。
目次
屋根の高圧洗浄を行う目的
ここでは屋根の高圧洗浄を行う目的と理由を、3つに分けて解説していきます。汚れの放置は、屋根の劣化に繋がるため、劣化の症状もあわせて紹介します。
屋根に新しい塗料を密着させる
屋根の塗装を行う前には、高圧洗浄で汚れをしっかり落とす必要があります。なぜなら、屋根材に苔やカビ・汚れなどが付着していると、新しい塗料が密着しないからです。
汚れのある状態で塗装を行うと、塗料がうまく密着せず、塗りムラや塗装の剥がれが発生します。屋根は紫外線や雨風の影響を受けやすく、劣化が進みやすい箇所です。塗装が剥がれてしまうと、さらに劣化が進行します。
屋根の塗装前に汚れを落とすと、塗装全体のクオリティを上げることができます。高圧洗浄は、見た目を綺麗にするだけでなく、塗料本来の性能を活かすために欠かせない作業です。
屋根全体の見た目が良くなる
高圧洗浄を行うと、屋根全体が綺麗になり、住宅全体の印象も大きく変わります。高圧洗浄は、汚れを洗い流すというよりは、汚れを削り取るイメージです。
水道水よりも強い水圧で洗浄を行うので、汚れやカビ・苔の除去が可能です。綺麗に汚れを落とせるため、屋根の美観性を保つのに有効です。また、定期的なメンテナンスとして、塗装とあわせて行うと、住宅の資産価値を守ることができます。
屋根の劣化を防げる
高圧洗浄で屋根に付着している汚れを除去すると、屋根全体の劣化を防げます。たとえば苔やカビが生えてしまうのは、屋根材の防水性能が低下しているからです。防水性能が低下している屋根材は、水切れが悪く雨水がたまりやすくなります。
苔やカビが繁殖するために適している環境は、水分が多い場所です。繁殖すると見た目が悪くなり、屋根全体の劣化に繋がります。
「特に問題は起きてないし、放っておいても大丈夫でしょう」と考える方もいらっしゃると思います。ですが放置は禁物。なぜなら劣化した屋根材は、雨水が浸透しやすく、雨漏りを引き起こす可能性があるからです。汚れの放置は、屋根全体の劣化を進行させます。劣化を防ぐために、高圧洗浄は有効です。
屋根の劣化症状
ここからは、屋根の劣化症状について解説していきます。屋根の劣化が進むと、主に以下の5つの症状が発生します。
- 屋根材のひび割れ
- 屋根材の浮きや反り
- カビや苔の発生
- 屋根材のサビ
- 塗装の色褪せ
屋根材のひび割れ
屋根材にひび割れが起きるのは、屋根材が脆くなっているからです。屋根は雨風や紫外線の影響を受けやすく、劣化が進みやすい箇所です。
また、強風で飛んできた物が衝突して、ひび割れが起きる場合もあります。ひび割れから雨水が浸入すると、雨漏りの発生に繋がります。
脆くなった屋根材には、早めの対処が重要。定期的な点検とメンテナンスが必要です。
屋根材の浮きや反り
浮きや反りが起きるのは、防水機能が低下しているからです。経年劣化が進むと、屋根材に水が浸透しやすくなります。
水分を含んだ屋根材が乾燥する過程で、収縮と膨張が発生します。わかりやすく言うと、屋根材が伸び縮みしている状態です。収縮と膨張を繰り返すと屋根材に負担がかかり、浮きや反りに繋がります。変形した屋根材は強風に飛ばされやすく、雨水を防ぐことも難しくなります。
屋根の一部分に症状が出ているなら、屋根材の交換で対応可能。広範囲に及んでいる場合は、葺き替えやカバー工法を行います。
カビや苔の発生
水分を含んだ屋根材は、カビや苔が繁殖しやすい場所です。というのも、劣化した屋根材は、防水性能が低下し水はけが悪く、水分を多く含んでいるからです。
近くに川や森があると湿度は高く、常に屋根は湿った状態になるため、カビや苔が発生しやすくなります。また、日当たりの悪く風通しの悪い場所は、湿気がたまりやすくカビや苔が生えやすい環境です。
屋根材のサビ
トタン屋根など金属で作られた屋根材は、劣化が進むとサビてしまいます。その理由は、金属は水分と酸素に触れると、酸化するからです。
屋根は常に雨風にさらされているので、金属屋根にとってはサビやすい環境です。時間が経過すると劣化は進行し、どんな金属屋根もサビの発生はさけられません。サビている屋根は保護機能が低下しているため、放置すると被害はさらに拡大します。最悪の場合、屋根材に穴が開いてしまいます。
塗装の色褪せ
塗装の色褪せは主に、紫外線や雨風による塗膜の劣化が原因で発生します。屋根表面の色が薄くなっているのが特徴的です。
色褪せは劣化の初期症状で、すぐに補修が必要な状態ではありません。ですが、色褪せを放置していると、塗装が剥がれてしまい、屋根の保護が難しくなります。というのも、塗装は屋根を守る盾のような存在です。塗装が剥がれてくると、屋根を守ることができず、雨水の浸入を許してしまいます。
雨漏りのリスクもあり、塗装の色褪せを放置するのは避けるべきです。被害の拡大を防ぐために、定期的な点検を行うようにしましょう。
屋根の高圧洗浄にかかる費用相場
ここからは、屋根の高圧洗浄にかかる費用相場や水道代について解説していきます。屋根での作業には、足場の設置が必要です。足場代もあわせて紹介していきます。
高圧洗浄の費用は1㎡あたりで計算される
屋根の高圧洗浄は以下の2種類あり、費用の相場は以下のとおりです。
- 高圧洗浄:1㎡あたり100~300円
- バイオ洗浄:1㎡あたり500~800円
屋根の面積を50㎡で計算すると、以下のとおりになります。
- 高圧洗浄:5,000円~15,000円
- バイオ洗浄:25,000~40,000円
バイオ洗浄とは、外壁に洗浄剤を塗り高圧洗浄機で洗い流す方法です。高圧洗浄は洗浄剤を使わず、水のみで洗い流します。バイオ洗浄の特徴は、頑固な汚れを落とせることです。カビや苔・藻などが広範囲に及んでいる時に使われます。
高圧洗浄と比較すると費用はやや高め。屋根の汚れがひどく、確実に落としたい方におすすめです。
高圧洗浄の水道代は自己負担
高圧洗浄の水はお客様の水道を使用するため、水道代は自己負担になってしまいます。
そのため、高圧洗浄の費用とあわせて、別途水道代が発生します。高圧洗浄による水道代は、およそ1,000〜2,000円かかります。高い金額ではありませんが、高圧洗浄の水道代は自己負担であると覚えておきましょう。
屋根の高圧洗浄には足場の設置が必要
屋根の高圧洗浄は、高所での作業になります。職人の安全性確保や作業効率を上げるために、足場を設定していきます。
足場の費用は、1㎡あたりで計算されます。単価は約800〜1,000円です。住宅の大きさや形状・業者ごとに価格は異なります。一般的な戸建て住宅の相場は、15万円ほどかかります。高圧洗浄代と水道代を合わせると、より多くの費用が必要になります。詳細な金額を知るためには、見積りの依頼を行いましょう。
屋根の高圧洗浄にかかる時間
屋根の汚れや大きさによって、洗浄時間は変わってきます。また、洗浄後は塗装の不具合を防ぐために、屋根の乾燥も行います。
屋根の高圧洗浄には3~6時間ほどかかる
屋根の高圧洗浄にかかる時間は、3〜6時間ほどです。屋根の汚れや大きさによって、洗浄時間は前後します。
また、大雨や強風などが発生すると、作業を一時中断しないといけません。天気によって左右されるため、洗浄に6時間以上かかってしまう場合もあります。
屋根が乾燥しないと塗装を行えない
洗浄後は屋根を乾燥させないと、次の工程に移れません。なぜかと言うと、屋根が濡れている状態で塗装を行うと、塗料が密着しないからです。
塗料と外壁の間に水が入ってしまうと、塗膜のめくれや膨れが起きやすくなります。施工不良に繋がるため、高圧洗浄後は時間をかけて乾燥させます。乾燥にかかる時間は、最低でも1日は必要です。季節や天候によっては、2日以上かかります。
屋根の高圧洗浄を行う際の工程
屋根の高圧洗浄を行う前は、事前の準備が必要不可欠。具体的には、以下の5つの流れで行っていきます。
①洗浄前は近隣への挨拶を行う
②足場の組み立てを開始する
③水の浸入や漏電を防ぐために養生をする
④高圧洗浄を開始する
⑤屋根を乾燥させる
それぞれの方法について、わかりやすく説明していきます。
作業前は近隣の方へ挨拶を行う
高圧洗浄は強い水圧で行うため、近隣の住宅に水が飛散する可能性があります。トラブルを防ぐために、洗浄前は近隣の方へ挨拶が必要です。
具体的には、高圧洗浄中は以下のようなお願いをします。
- 洗濯物を干さないように伝える
- 車の移動をお願いする
- 窓やドアを閉めるよう伝える
業者の挨拶にあわせて、お客様も挨拶を行うようにしましょう。挨拶をすると誠意が伝わり、相手への理解も得やすくなります。
足場の組み立てを開始する
近隣の方への挨拶が終わったら、屋根の高圧洗浄を行うために足場を組み立てていきます。足場の組み立ては、およそ半日で終わります。
狭いスペースでの組み立ては、足場の部材が入りにくいため、建物に部材を立てかけないといけません。その場合は、住宅に傷がつかないようスポンジを利用して立てかけます。足場の部材を配置したら、組み立て作業を行います。
飛散防止用のメッシュシートや防犯用のセンサーライト・工事業者がわかる垂れ幕を取り付けます。建物の周囲1mほどに物が置いてある場合は、職人が安全に作業を行えるよう別の場所へ移動させます。貴重な物や日々の生活で必要な物は、置き場所や移動の方法を事前に伝えておきましょう。
漏水や漏電を防ぐために養生をする
高圧洗浄の前には漏水や漏電を防ぐために、養生テープで換気口や照明器具のすき間を養生していきます。
高圧洗浄では大量の水を使用するため、電子機器に水が浸入すると故障の原因になります。また、以下の箇所にも養生を行います。
- インターホン
- 天窓
- コンセント
漏水や漏電が起きないために、高圧洗浄前の養生は必要な工程です。わかりにくい場所にコンセントがある場合は、洗浄前に業者へ伝えておきましょう。
屋根の高圧洗浄を開始する
養生が完了したら、屋根の高圧洗浄を開始します。洗浄は、屋根の下から上にかけて行います。
なぜかと言うと、屋根の下側には、苔が生えていることが多いからです。苔は濡れてしまうと、滑りやすくなります。また洗っていない箇所も、滑りやすくなっています。安全性を確保するために、洗浄した箇所から順番に上がっていきます。
室内への水の浸入を防ぐために、窓やドアはすべて閉めないといけません。洗浄中に窓が開かないよう、必ず鍵をかけておきましょう。
屋根を乾燥させる
高圧洗浄が完了したら、屋根を乾燥させます。屋根を乾燥させるのは、塗装後の施工不良を防ぐためです。乾燥が不十分な状態で塗装を行うと、塗装の不具合が起きてしまいます。そのため、屋根の乾燥は、最低でも1日ほどかかります。
天候や季節によっては、2日ほどかかる場合もあります。塗装のクオリティを上げるために、乾燥には1〜2日間必要であると覚えておきましょう。
屋根の高圧洗浄での飛散防止対策
高圧洗浄ではお隣の住宅に、水が飛び散ってしまう可能性があります。トラブルにならないよう飛散の対策が必要です。
洗浄中の飛散防止対策は、以下の2つの方法があります。
- 飛散防止メッシュシートを使用する
- ブルーシートを活用する
飛散防止メッシュシートを使用する
飛散防止メッシュシートとは、建物全体を覆うために使われるシートのことです。工事現場で見たことがある方もいらっしゃると思います。
メッシュシートは網目が細かく詰まっていて、頑丈に作られています。そのため、屋根の高圧洗浄による水の飛散を防ぐことが可能です。
ブルーシートを活用する
ブルーシートは、隣の住宅との距離が近い場合に使われます。なぜかと言うと、メッシュシートだけでは飛散を防ぐのが難しいからです。
隣接する住宅が水の飛散で汚れないように、ブルーシートを活用していきます。
屋根の高圧洗浄でのトラブルを防ぐ方法
屋根の高圧洗浄は、外壁洗浄に比べて水の飛散が起きやすく、近隣トラブルの原因になります。また、強力な水圧により窓が開いてしまうリスクもあります。
ここからは、高圧洗浄中に起こるトラブルとその対策について、わかりやすく解説します。
高圧洗浄を行う前は近隣の方へ挨拶をする
高圧洗浄を行う前は、業者の挨拶にあわせて、お客様も挨拶を行いましょう。高圧洗浄は水の飛散だけでなく、高圧洗浄機の騒音がトラブルの原因になります。
挨拶の際には、以下の内容を伝えておくと、トラブルの発生を防ぐことが可能です。
- 高圧洗浄を行う時間
- 洗浄に必要な時間
- 1日あたりの作業時間
詳細なスケジュールを伝えておくと、近隣からの理解も得やすくなります。トラブルが発生した際は、すぐに謝罪と詳しい説明を行いましょう。
屋根の高圧洗浄前は窓やドアを閉めておく
屋根の高圧洗浄前は、室内への水の浸入を防ぐため、すべての窓やドアに確実に鍵をかけておきましょう。なぜなら、鍵がかかっていないと、すき間から水が浸入する可能性があるからです。
外壁の洗浄に比べて、屋根の高圧洗浄では窓が開くリスクは低いです。しかし水が浸入すると、室内が水浸しになり、後片づけが大変になります。
さらに家具や家電の濡れによる、故障のリスクも考えられます。高圧洗浄を行う前は、すべての窓やドアの施錠を再確認することが重要です。
屋根の高圧洗浄で注意すべきポイント
ここからは、高圧洗浄での注意点を解説していきます。高圧洗浄は、見た目を綺麗にしてくれるだけでなく、劣化を防いでくれます。
様々なメリットのある高圧洗浄ですが、行う際には以下の3つのポイントに注意が必要です。
- 高圧洗浄ですべての汚れは取れない
- 劣化した屋根材が割れてしまう
- 高圧洗浄中は窓やドアを開けられない
高圧洗浄ですべての汚れは取れない
高圧洗浄で屋根に付着している汚れは、すべて落とし切れません。というのも、高圧洗浄は汚れを削り落としていくからです。
過度な高圧洗浄は、屋根材にダメージが加わります。強い水圧を当て続けると、屋根材の破損に繋がります。頑固な汚れの場合は、ブラシやスポンジを使った手作業で除去していきます。綺麗に汚れを落とそうとすると、屋根材に負担がかかるため、過度な使用は禁物です。
劣化した屋根材が割れてしまう
屋根材の汚れは、劣化が進んでいるサインです。汚れが付着している屋根材に高圧洗浄を行うと、屋根材が割れてしまいます。
その理由は長年染みついた汚れによって、屋根の耐久性や防水性が低下しているからです。もろくなった屋根材に人が乗ると、割れてしまう恐れもあります。
塗装の色褪せや剥がれが起きていると、屋根材だけでなく下地が劣化していることも考えられます。
高圧洗浄中は窓やドアを開けてはいけない
高圧洗浄中は、窓やドアを開けてはいけません。開けてしまうと、室内を水浸しにしてしまいます。
主に以下の2つが原因で、水の浸入を許してしまいます。
- 日程や時間を知らなかった
- 鍵の閉め忘れ
家族全員が洗浄の日程や時間を知っておかないと、窓やドアを開けてしまう場合があります。高圧洗浄を行う前は、詳しい時間や日程を共有しておきましょう。
また、高圧洗浄中に窓やドアが開かないよう、鍵をかけておきましょう。「閉めておけば水は入らないだろうし、鍵をかけておくのは面倒」と考える方もいらっしゃると思います。ですが高圧洗浄は、鍵をかけていない窓なら、開けてしまうほどの強い水圧を使用します。
洗浄中のトラブルを防ぐために、家族との入念な打ち合わせと、窓やドアの施錠を徹底しましょう。
屋根の高圧洗浄でアスベストが飛散する場合がある
2004年以前に製造されたスレート屋根には、アスベストが含まれています。スレート屋根の劣化が進行している場合、高圧洗浄を行うとアスベストが飛散するリスクがあります。
アスベストは耐久性に優れているため、2004年に製造禁止となるまでスレート屋根の耐久性向上に使用されていました。しかし、高圧洗浄によって汚れと共に、アスベストが削り落とされると、飛散する可能性があります。飛散したアスベストは庭や車に付着する恐れがあるため、万が一の場合は洗浄後に住宅周辺の洗浄も必要です。
しかし、スレート屋根が極端に劣化していなければ、通常の高圧洗浄でアスベストが飛散することはありません。安全のため高圧洗浄を検討されている場合は、事前にご自宅の屋根材の種類や製造年を確認することをおすすめします。
屋根の高圧洗浄で雨漏りが発生することがある
過度な高圧洗浄は屋根材を損傷させ、ルーフィングシートを破る可能性があります。これは雨漏りの原因となる危険性があります。
ルーフィングシートとは、簡単に言えば屋根の防水シートのことです。ルーフィングシートは、スレートや瓦など屋根材の種類に関わらず、雨水が下地に浸透するのを防ぐために必ず使用されています。
つまり、屋根材と屋根下地の間に設置されたルーフィングシートは、雨漏りを防ぐ重要な役割を果たしています。しかし、破損してしまうと、屋根下地の保護機能が失われます。そのため、雨水が浸入し、雨漏りが発生してしまう可能性が高くなります。
屋根の高圧洗浄で雨漏りした時の対処法
屋根の高圧洗浄で雨漏りが起きたら、原因の特定とあわせて応急処置も必要です。雨漏りが発生した時の対処法は、以下の4つになります。
- 雨漏りの原因を調査してもらう
- バケツで水を受け止める
- 広範囲の雨漏りは「ろうと」でバケツに流す
- 家具や家電をビニールシートで守る
雨漏りの原因を調査してもらう
雨漏り調査を行うのは、雨漏りの進行を防ぐためです。雨漏りが続くと、住宅内部が腐食し、修理に多くの費用が必要になります。
雨漏りの原因と場所を特定するために、調査をしてもらいましょう。調査方法は、主に以下の5種類があります。
- 目視調査
- 散水調査
- 発光液調査
- 赤外線サーモグラフィー調査
- ガス調査
雨漏り調査について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。
https://www.p-miwa.co.jp/miwatube_column/121895.html
容器で水を受け止める
バケツなどの容器で水を受け止める方法は、雨漏りが起きた際によく使われる方法です。しかし、容器の中に水がたまると、水が飛び散ってしまいます。
水の飛散を防ぐには、容器の中にタオルを入れておきましょう。雨水を吸収してくれるので、飛散予防に繋がります。
また、タオル以外に以下のもので代用が可能です。
- 雑巾
- ペット用の吸水シート
- オムツ
万が一、床に水が飛び散った時のために、バケツの下には新聞紙やタオルを敷いておきましょう。
広範囲の雨漏りは「ろうと」でバケツに流す
広範囲の雨漏りは、「ろうと」を作って雨水をバケツの中に流しましょう。「ろうと」とは、入口が広く出口がせまい容器のことです。
「ろうと」を作るために必要な道具は以下のとおりです。
- ビニールシート
- バケツ
- 養生テープ
- 画びょう
ビニールシートで「ろうと」を作成したら、養生テープや画びょうで雨漏りが起きている箇所に貼り付けていきます。ビニール袋やごみ袋でも、代用は可能です。袋の底をあけて、数枚ほど繋がれば、「ろうと」を作れます。
家具や家電をビニールシートで守る
雨漏りが起きている箇所に、大きな家具や家電がある場合は、ビニールシートで濡れないよう保護しましょう。特に、家電が濡れてしまうと故障に繋がり、買い替えが必要になります。最悪の場合、漏電火災の原因になります。
ビニールシートがない場合は、レジャーシートやごみ袋での代用もできます。家具や家電をすぐに動かすことは難しいため、濡れないようにするための対策を行いましょう。
屋根の高圧洗浄を自分で行うのは危険
屋根の高圧洗浄を自分で行うのは危険を伴うため、高圧洗浄は専門業者へお願いしましょう。
なぜなら、専門業者であっても万全な準備をしているにも関わらず、作業中の転落事故が発生しているからです。専門業者は高所での事故防止のため、様々な取り組みを行っています。具体的には、以下のような取り組みになります。
- 墜落制止用の安全帯を装着
- ヘルメットの装着
- 安全靴の装着
- 足場の設置と点検
厚生労働省が公表している「令和5年労働災害発生状況」によると、建設業の事故件数は最も多く、「墜落・転落」は全体の3割を占めています。
また、事故防止のために、足場を設置する際の規則やガイドラインは随時改正されています。
このような安全策を行っているため、近年の転落や墜落事故数は減少傾向にあります。しかし、万全な状態で作業しているにも関わらず事故は起きてしまいます。
ご自身で高圧洗浄を行う場合、適切な足場がないため、屋根に上がること自体が危険です。
さらに、洗浄した屋根は濡れて滑りやすくなっているため、転落や墜落のリスクが高くなります。安全のために屋根の高圧洗浄を自分で行わず、専門業者への依頼をおすすめします。
屋根の高圧洗浄を業者へ依頼する際のポイント
ここでは、屋根の高圧洗浄を依頼する際のポイントを解説していきます。依頼前には、以下の4つを確認しましょう。
- 見積りは3社に依頼する
- 屋根塗装の施工実績が豊富
- 対応が丁寧でわかりやすい言葉で教えてくれる
- アフターフォローや保証の内容を確認する
見積りは3社に依頼する
屋根の高圧洗浄を検討する際には、相見積りを行いましょう。なぜかというと、相見積りで費用の相場がわかるからです。
見積りの数は3社がおすすめです。比較もしやすく、見積りにかかる時間を最小限に抑えられます。1社だけの見積りだと、悪徳業者を見分けることができません。そのため、高い見積りを出してくる恐れもあります。
また、3社に絞れば相見積りの取りすぎも防げるため、業者選びに迷わなくなります。良い業者を見つけるために、見積りの内容もチェックしてみましょう。
屋根塗装の施工実績が豊富
屋根の高圧洗浄は、屋根塗装を行う前に必ず必要です。つまり、屋根塗装の実績が豊富な業者なら、高圧洗浄も数多くこなしています。
様々な住宅で得た経験を活かして、トラブルが起きた際も柔軟に対応してくれるでしょう。施工実績の確認は、業者のホームページを確認するのがおすすめです。施工事例が写真付きで掲載されていると、どのような対応をしたのか把握しやすいです。
依頼した方の口コミがあると、より詳細な内容を確認できます。実績とあわせて、写真や口コミも参考にしてみましょう。
対応が丁寧な業者を選ぶ
実績の確認とあわせて、対応が丁寧な業者を選ぶようにしましょう。というのも、屋根の状況を詳しく教えてくれる業者なら、最後まで安心して工事を任せられるからです。
たとえば、以下の対応をしてくれるか観察してみましょう。
- 屋根の状況を写真や動画で教えてくれる
- わかりやすい言葉で説明してくれる。
- 質問にも優しく答えてくれる。
安心して工事を任せるためにも、実績とあわせて業者ごとの対応も確認しましょう。
アフターフォローや保証内容を確認する
依頼を検討する前に、アフターフォローや保証内容を確認しましょう。保証の内容が充実していると、トラブルやミスが起きた時に、いち早く対応してくれます。
迅速に対応してくれる業者なら、工事後も安心して過ごせます。保証内容の対応期間は、業者ごとに異なります。依頼の際には、内容だけでなく保証期間もチェックしましょう。
屋根の高圧洗浄事例
ここからは、屋根の高圧洗浄事例を紹介していきます。
岐阜県関市 屋根板金工事 パミール屋根のカバー工法
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/119202.html
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- リフォーム内容:屋根カバー工事
- 工事プラン:屋根カバー工事
- リフォーム期間 36日間
こちらの住宅は、屋根全体にパミール特有の層間剝離が生じています。パミール屋根は劣化していくと、ミルフィーユのように層ごとに剥離していきます。
まずは、屋根の高圧洗浄を行い、汚れを綺麗に洗い流していきます。洗浄後は、既設の棟鋼板や木下地を撤去し、屋根の上に防水シートであるゴムアスシートを新設し、ガルバリウム鋼板製の屋根材を新設します。
雪止めや棟鋼板・木下地などを新設したら、工事は完了です。劣化した屋根材を新しい屋根材で覆ってしまうカバー工法で、見違える仕上がりです。
岐阜県美濃加茂市 屋根改修工事 カバー工法 IG工業・スーパーガルテクトFを使用
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/118372.html
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- リフォーム内容:屋根板金工事(ガルテクトカバー工法)
- 工事プラン:屋根板金工事(ガルテクトカバー工法)
- リフォーム期間:43日間
屋根の塗装は退色が進んでおり、苔も発生していました。まずは高圧洗浄で苔を洗い流していきます。中間検査後に荷揚げ作業を行い、屋根の上に防水シートを新設します。
板金の新設作業後に、棟板金の新設とシーリングの充填を実施。完成検査を行ったら工事は完了です。工事前と比較すると、外観のイメージが一新されたのがわかります。
岐阜県本巣市 カラーベスト屋根の塗装工事
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/117268.html
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- 工事プラン名:屋根塗装
- メーカー:アステックペイント
- 材料名:スーパーシャネツサーモF
- リフォーム期間:34日間
今回は屋根塗装の退色に加え、軒先に苔が発生していました。まずは、屋根の塗装工事前に高圧洗浄で、苔や汚れ・劣化した塗膜を洗い流していきます。
検査後、塗装工事を開始。下塗りを1回・上塗り1回行ったら、タスペーサーを新設します。
タスペーサーとは、屋根材との間にすき間を作る部品のこと。雨水などの浸入を防ぐために使われます。
タスペーサーの新設後、2回目の上塗りを行い工事は完了となります。汚れがなくなり、綺麗な見た目を取り戻せました。
岐阜県関市 ダイワハウス カラーベスト屋根塗り替え工事
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/116803.html
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- リフォーム内容:屋根塗装
- 工事プラン名:屋根塗装
- メーカー:アステックペイント
- 材料名:スーパーシャネツサーモF
- リフォーム期間:39日間
施工前の状況を確認すると、屋根の軒先に苔が見られました。塗装の前に、高圧洗浄で苔や劣化した塗膜を洗い流していきます。
鋼板部のサビ止め塗装と下塗りを実施し、屋根材との間にタスペーサーを設置。タスペーサーの設置後、上塗りを2回を行い、屋根の塗装工事は完了となります。
工事前は苔が目立っていましたが、屋根塗装のおかげで綺麗な見た目に生まれ変わっています。
岐阜県関市関ノ上 屋根塗装工事 ソーラーパネル撤去・復旧
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/116454.html
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- リフォーム内容:屋根塗装
- 工事プラン名:屋根塗装
- リフォーム期間:31日間
こちらの住宅では、苔の発生に加え、屋根の塗装が退色している状態でした。劣化が進行しているため、今回は屋根の塗装工事を行いました。
まずはソーラーパネルを一時撤去し、屋根の高圧洗浄を開始していきます。鋼板部は塗装前に、下地処理としてケレンを行います。
ケレンとは、汚れやサビを落とす作業のことです。下地処理の完了後、鋼板部へのサビ止め塗装を開始します。
下塗り後にタスペーサーを設置し、上塗りを2回行います。ソーラーパネルを再度取り付けたら、工事は完了です。
まとめ
屋根の高圧洗浄は、屋根塗装を行う前に必要な工程です。屋根に付着した汚れを落とすと、新しい塗料が密着しやすくなり、塗料の性能を最大限活かせます。
高圧洗浄をせずに塗装を行うと、数年で塗装の剥がれや膨れなどの不具合が発生します。見た目が悪くなるだけでなく、住宅の寿命を縮めてしまう恐れがあります。強い水圧で洗浄するため、水の飛散を起こしやすく、近隣トラブルに繋がりやすいです。
洗浄前の挨拶で、トラブルの回避は可能です。日程や時間も伝えておくと、理解も得やすくなります。屋根の高圧洗浄を検討されている方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
三輪塗装では、屋根の診断や見積りを無料でお受けいたします。お電話とWEBでの対応が可能です。お気軽にご相談ください。