外壁塗装のクリア塗装で失敗しないためのポイントを解説!失敗例や解決策もお伝えします
「外壁のクリア塗装で失敗したくない!」
「クリア塗装で失敗しないための対策は?」
「家の外観を綺麗に保ちたい」
あなたは上記のような悩みをお持ちではないでしょうか?クリア塗装とは、無色透明な塗料を使用する塗装方法です。外壁材のデザインをそのまま生かしつつ、外壁を保護する効果があります。
ですが、外壁の劣化が進み過ぎているとクリア塗装は行えません。なぜなら、ひび割れやチョーキングが発生している状態だと、クリア塗装が失敗してしまう可能性があるからです。クリア塗装の失敗を防ぐためには、塗装を行う目的や効果を知っておく必要があります。というのも、ある程度の知識を身につけておけば、業者からの提案が適切かどうか判断できるからです。業者任せにせず、ご自身で質問や確認もできるようになるでしょう。
本記事では、クリア塗装の目的や効果、クリア塗装で失敗しないためのポイントを詳しく解説していきます。
目次
クリア塗装とは無色透明の塗料を使用した塗装方法
クリア塗装は、無色透明の塗料を使用して外壁を保護する塗装方法です。通常の塗装とは異なり、外壁材のデザインを活かしながら、耐久性を向上させることができます。また、外壁だけでなく、屋根にも使用可能です。
一般的な塗装と比べると工期は短く済みますが、外壁の状態や材質によっては施工できない場合もあります。ここでは、クリア塗装の基本的な知識について詳しく解説していきます。
クリア塗装の目的と効果について
クリア塗装の主な目的は、以下の3つになります。
- 外壁デザインの保持
- 外壁の保護
- 艶や光沢
クリア塗装は無色透明な塗料を使用するため、既存の外壁の色や柄をそのまま活かせます。自宅のデザインが気に入ってる方にとっては、最適な選択となるでしょう。
また、紫外線をカットし、カビやコケの発生も抑制してくれる効果があります。外壁の劣化を防ぎながら、耐久性の向上も期待できるでしょう。さらに、塗った後は艶や光沢が出るため、高級感のある仕上がりになります。クリア塗装は住宅のデザインを維持しながら、外壁の保護や美観向上を同時に実現できる方法と言えます。
クリア塗装に適した外壁の素材
クリア塗装に適した外壁材は、主に以下の4種類です。
- 窯業系サイディング
- モルタル外壁
- タイル外壁
- コンクリート外壁
上記の外壁材はクリア塗装との相性が良く、素材本来の特徴を活かしつつ、外壁の保護に繋がります。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、レンガ調や石目調など、デザイン性の高い外壁材です。クリア塗装を施すことで、見た目を損なうことなく、紫外線や雨風から外壁を保護できます。
モルタル外壁
モルタル外壁はひび割れが発生しやすく、外壁表面に汚れが付きやすい欠点があります。クリア塗装によって弱点を補いながら、モルタル特有の質感を保てます。
タイル外壁
タイル外壁へのクリア塗装は、目地に使用されているモルタル部分の保護に効果的です。タイル自体の色や質感を変えることなく、目地と表面を同時に保護できます。
コンクリート外壁
主に打ちっぱなしのコンクリート外壁に効果を発揮します。コンクリート外壁は防水効果が弱く、汚れが付きやすいです。クリア塗装で雨水の浸入を防ぎ、汚れの付着も抑えられます。
クリア塗装と他の塗装の違い
クリア塗装は通常の塗装とは違い、透明な塗料で塗装を行うため、外壁材のデザインや素材感をそのまま活かせます。一方、他の塗装は色付きのものが一般的で、外壁の見た目を一新するときに使われます。
ですが、クリア塗装には使用できる外壁材の種類に制限があります。窯業系サイディングやモルタル、タイルなどに限られるため、すべての外壁材に適用できるわけではありません。また、ひび割れが起きていたり、色ムラが目立っていたりする際は、外壁塗装の塗り替えが必要です。
クリア塗装が行えない外壁の状態
外壁の状態によっては、クリア塗装が行えない場合があります。具体的には、以下の3つのケースがあります。
- ひび割れが起きている外壁
- チョーキング現象が発生している外壁
- 特殊コーティングされた外壁
上記の状態に該当している際は、クリア塗装を行っても十分な効果が得られず、かえって外壁の劣化を悪化させてしまう恐れがあります。
ひび割れが起きている外壁
クリア塗装は透明な塗料を使用するため、下地の状態がそのまま透けて見えてしまいます。ひび割れが目立ってしまい、住宅の外観を損ねる可能性があります。
チョーキング現象が発生している外壁
チョーキング現象が発生している外壁は、塗膜が劣化しているため、クリア塗装を行っても塗料がしっかり密着しません。塗装を行ったとしても、仕上がりが綺麗にならず、見た目が悪くなってしまいます。
特殊コーティングがされた外壁
光触媒や無機、フッ素などでコーティングされた外壁には、クリア塗装は不向きです。特殊なコーティングをされた外壁は、塗料がうまく密着しないため、クリア塗装が短期間で剥がれてしまう恐れがあります。
外壁へのクリア塗装が失敗する原因
クリア塗装が失敗する原因は、主に以下の4つになります。
- 下地処理が不十分
- 塗料と外壁材の相性が悪かった
- 塗装時の環境とタイミングが合っていない
- 依頼した業者の塗装技術が不足していた
下地の処理が不十分
クリア塗装は下塗りを行わないため、高圧洗浄などの下地処理が重要です。下地処理が不十分だと、塗料が外壁材にうまく密着せず、塗装の失敗に繋がってしまいます。
たとえば、外壁に汚れやカビ、コケなどが付着したまま塗装を行うと、新しい塗料がうまく密着しません。クリア塗装を行う前は、高圧洗浄で汚れなどを洗い流し、塗装前の下地処理を行う必要があります。
塗料と外壁材の相性が悪かった
クリア塗装は塗料と外壁材の相性が悪いと、密着不足を引き起こします。そのため、外壁材に合った適切な塗料を選ばないといけません。
特に、金属系サイディングや特殊コーティングされた外壁材には、クリア塗装は向いていません。塗料が密着しにくいため、無理に塗装を行うと、短期間で剥がれてしまう恐れがあります。
塗装時のタイミングが合っていない
クリア塗装を行うタイミングは、新築から7〜10年程度が目安となります。築年数の古い住宅は、クリア塗装の失敗リスクが高くなります。
一般的な外壁塗装の耐用年数は10〜15年程度です。築10年以上経過した住宅では、ひび割れが発生していたり、チョーキング現象が発生していたりする可能性があります。劣化が進行している状態でクリア塗装を行っても、綺麗な仕上がりは期待できないでしょう。劣化が進んでいる場合は、通常の塗り替え工事を検討しましょう。
依頼した業者の塗装技術が不足していた
クリア塗装は透明な塗料で行うため、均一に塗ることが難しいです。塗膜の厚さが不十分だと、色ムラが起こりやすく、仕上がりが綺麗にならないこともあります。そのため、業者の技術が不足していると、色ムラに繋がることも考えられます。クリア塗装を成功させるには、薄く均一に塗ることが重要で、高度な技術が必要とされます。そのため、外壁塗装の施工実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。
外壁のクリア塗装で失敗しないためのポイント
クリア塗装を失敗しないためには、塗装のタイミングや劣化の状況の確認、業者選びが重要です。外壁材との相性が悪い場合は、塗装の剥がれや色ムラなどの失敗に繋がります。ここからは、外壁のクリア塗装で失敗しないためのポイントを5つ解説していきます。
新築から10年以内に塗装を行う
クリア塗装を成功させるためには、新築から10年以内の塗装が目安になります。なぜなら、築10年以上経過した住宅は、外壁の劣化が進行している可能性があるからです。
ひび割れやカビ、コケが発生していると、クリア塗装が失敗するリスクが高くなります。そのため、クリア塗装は築10年以内、早くても7〜8年程度での施工がおすすめです。
外壁の劣化状況をチェックする
外壁の劣化状況を確認する方法は簡単で、「目視での確認」と「手で外壁を触ってみる」の2つの方法があります。主に、以下の状態が発生していないかチェックしてみましょう。
- 外壁のひび割れ
- 外壁塗装の色褪せ
- 剥がれや浮き
- カビやコケ
- 手で触ったときに白い粉
上記の症状が見られる場合は、クリア塗装ではなく外壁塗装の塗り替えが必要です。
クリア塗装と相性のよい外壁材に施工する
すべての外壁材にクリア塗装が行えるわけではなく、窯業系サイディングやモルタル、タイル、コンクリート外壁に限られています。一方で、金属系サイディングや特殊コーティングされた外壁材は、クリア塗装と相性が良くありません。
相性の悪い外壁材へのクリア塗装は、塗料の密着性が低下しやすく、塗装の剥がれや色ムラの原因となります。クリア塗装を行う前には、ご自宅にどんな外壁材が使われているか確認しましょう。
信頼できる業者を見つける
クリア塗装の失敗を防ぐためには、信頼できる業者を見つけることが重要です。業者選びで大切なポイントは、以下の3つになります。
- 相見積りを取る
- 施工実績の確認する
- 質問したときの対応が丁寧
業者のホームページに掲載されている施工事例やお客様の声も、業者選びの判断材料になります。見積もり時には、必要以上に高額な費用を請求する業者もいるため、3社程度から見積もりを取って比べてみましょう。また、契約書の確認や会社の評判も調べておくと、トラブル防止に繋がります。
塗装後も定期的なメンテナンスを行う
クリア塗装後も、外壁は常に紫外線や雨風にさらされ続けるため、定期的なメンテナンスは欠かせません。メンテナンスによって、劣化の早期発見ができ、大規模な補修を防ぐことに繋がります。業者によってはアフターフォローを行ってくれる場合もあります。保証期間内であれば、不具合が発生した際も対応してくれます。契約時にメンテナンスやアフターフォローが含まれているか確認しましょう。
クリア塗装の失敗例と解決策
クリア塗装の方法を誤ると、色ムラや塗膜の剥がれ、シーリング劣化に繋がります。一度失敗してしまうと、その後の補修が大変になってしまうでしょう。ここではクリア塗装で起こる失敗例と、その解決策について解説していきます。
色ムラの発生
透明な塗料を均一に塗るのは難しく、業者の塗装技術も要求されます。うまく塗れないと塗膜の厚さにばらつきが出て、色ムラの原因になります。また、塗料が乾燥する前に塗り重ねると、塗膜がうまく密着せず色ムラが目立ってしまう恐れがあります。そのため、色ムラを防ぐには、実績豊富な業者への依頼が必要不可欠と言えます。
塗装後の外壁が白くなっている
湿度の高い状態でクリア塗装を行うと、外壁が白くぼけたような仕上がりになってしまいます。施工中や乾燥中に湿度が高いと発生しやすいです。また、悪天候の塗装でも、外壁が白くなる可能性があります。上記の症状を回避するには、湿度の高い日での塗装は避け、晴れた日の施工が必要です。天候の良い日に塗装を行えば、クリア塗装を綺麗に仕上げられるでしょう。
シーリング部分への塗装は避ける
外壁材の目地には、継ぎ目をふさぐためのシーリング材が使用されています。クリア塗装はシーリング材との相性が悪く、塗装するとシーリングの劣化を引き起こす場合があります。シーリングの打ち換え工事を同時に施工する際は、クリア塗装後にシーリング工事を行えば、シーリング材の劣化を防ぐことに繋がります。
塗膜の剥がれへの対処法
高圧洗浄などの下地処理が不十分だと、クリア塗装後に塗膜が剥がれてしまう場合があります。汚れの多い状態やカビ、コケが付着していると、塗料が十分に密着せず剥がれの原因となります。
塗膜の剥がれを防ぐためには、徹底した下地処理が必要です。高圧洗浄で汚れを落とし、天候の良い日に施工することで、塗膜の剥がれるリスクを減らすことができます。
クリア塗装の失敗を防ぐための対策
クリア塗装の失敗を防ぐための対策としては、主に以下の3つになります。
- 施工前の外壁の状態を確認する
- 天気の良い日に塗装を行う
- 施工後の仕上がりをチェックする
施工前の外壁を自分で確認する
クリア塗装を行う予定のある外壁の素材や状態を確認しましょう。事前に外壁の素材や状態をチェックすることで、失敗のリスクを減らすことができます。クリア塗装との相性が悪い金属系サイディングや特殊コーティングをされた外壁材の場合、塗料が密着しにくく、クリア塗装が失敗するリスクが高くなります。
外壁にひび割れやチョーキング現象が発生している場合は、クリア塗装は不向きです。劣化している箇所にクリア塗装を行うと、かえって目立ってしまう可能性があります。クリア塗装ではなく、外壁塗装での塗り替えやシーリング補修を検討しましょう。
天気のよい日に塗装を行う
クリア塗装の仕上がりを左右する要素として、施工時の天候状況があります。たとえば、雨天時や湿度の高い日に施工すると、クリア塗装が白くぼけたような状態になってしまうことがあります。
失敗を防ぐためには、以下の点に注意して塗装する日を選びましょう。
- 晴れた日を選ぶ
- 梅雨の時期は避ける
- 乾燥時間を十分に確保する
天気のよい日に施工すると塗料の乾燥時間を短縮でき、より美しい仕上がりを期待できます。
施工後の仕上がりをチェックする
クリア塗装の効果を長く持続させるためには、定期的なチェックが欠かせません。施工直後から定期的に外壁の状態を確認し、以下のような点に注意しましょう。
- クリア塗装の劣化状況
- 不具合の有無
- 補修が必要な箇所の確認
不具合が発生している場合は、早めの補修が肝心です。外観の維持にも繋がり、不具合が小規模なものであれば、補修に必要な料金も抑えられます。目視での確認を行い、違和感を感じる箇所があれば、施工を依頼した業者に連絡をしましょう。
まとめ
本記事では、外壁塗装のクリア塗装で失敗しないためのポイントや失敗例、解決策について解説しました。内容をまとめると、以下のとおりになります。
- クリア塗装とは、無色透明な塗料を使用した塗装方法
- 外壁材のデザインを活かしつつ、外壁の保護ができる
- クリア塗装と相性のよい外壁材にしか使えない
- ひび割れやチョーキング現象が起きている外壁へのクリア塗装は不向き
- クリア塗装の目安は、新築から10年以内
クリア塗装はすべての外壁材に行えるわけではありません。クリア塗装との相性があるため、一部の外壁材に使用ができます。また、劣化が進行している外壁への塗装は失敗するリスクが高くなってしまいます。築年数が10年以内であれば、クリア塗装は向いていると言えます。まずはご自身で外壁の状態を確認し、クリア塗装が向いているのか専門業者へ相談をしてみましょう。
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