京 小旅行
2018年11月24日(土)
冷え込みが厳しくなってきましたね。
私は風邪ひきからの咳がなかなか治まらず悩まされております。
京都へ行ってきました。
歴史ある土地、古い建物フリークにはたまらない京都です。
今回は京都市内から離れ、大山崎へ
アサヒビールの大山崎山荘美術館と、藤井厚二先生が建てられた聴竹居(ちょうちっきょ)という建物見学に行ってきました。
和洋の融合した贅を尽くした大山崎山荘美術館は安藤忠雄が設計した山手館「夢の箱」が増設されています。
美術館なので写真はあまり撮影できず、資料から。
ちょうど「谷崎純一郎文学の着物を見る」という展示が行われていたこともあり、着物の女性たちも多くいらっしゃいました。
着物の柄、着物と帯、帯締めや半襟などの組み合わせ、帯の結び方など、着物の美学は奥が深い、深すぎる!
それから何と言ってもモネの睡蓮が素敵でした
聴竹居は昭和2年に建てられた藤井厚二先生の実験住宅です。
明治大正を経て昭和の時代になったとはいえ、庶民の生活はまだまだ薪で煮炊きをし、居間では畳にちゃぶ台の生活が一般的だったころに、
この家では電気で調理をし、ダイニングテーブルで食事。
ダイニングとリビングは建具を設けず、袖壁で空間を分けており、現在の住宅の走りのようなレイアウトです。
現在でも住宅は尺を基本に設計されることが多いのですが、この家はメーターモジュール!
英国式が各所に取り入られていますが、あくまでも多湿の日本の気候風土に合わせた住宅です。
藤井先生は建築家でありながらインテリアデザイナーとしての一面もあり、テーブルや椅子のデザインも手がけました。
段差をなくした床、照明器具のデザイン、開口部のアール、柱や欄間の桟に使用する木の木目、まさに建築オタク・藤井厚二のこだわりや思い入れが随所に見られました。
残念ながら今年の関西を襲った地震と台風で外壁は大きくひび割れ、瓦は落ちてブルーシートで養生中といった外観でしたが、
予算がついて修復も決まっているのだそうで、修復完了時にはまたちゃんと見たい建物です。
朝一で大山崎に行ったため時間を持て余し、結局京都市内へ。
東山の無鄰菴(むりんあん)へ行きました。
紅葉まっさかり。
無鄰菴は歴史的偉人山縣有明の別荘で、木造2階建ての母屋、小川治兵衛による庭園、無鄰菴会議が行われた洋館があります。
特に庭園は琵琶湖疏水から引き込んだの小川、色づいた木々、奥には東山を望む見事な庭園です。
木々が成長して鬱蒼としていた庭園をプロポーザル入札によって、木々の手入れを行い、山縣が愛した庭をよみがえらせたようです。
作る事への思い、作ったら終わりではない維持管理の難しさを感じる小旅行でした。