6月25日はアントニオ・ガウディの誕生日
2019年6月28日(金)
2019年6月28日(金)
6月25日は「住宅デー」でした。
なんでもスペインの建築家アントニオ・ガウディの誕生日にちなんで日本の全国建設労働組合総連合が制定したものだそうです。
アントニオ・ガウディといえばあのサグラダ・ファミリアの生みの親。
今回はサグラダ・ファミリアのお話をかいつまんで。
1883年ガウディが31歳の時に着工したサグラダ・ファミリアは143年の時を経て2026年に完成予定です。
ガウディは設計図というものをあまり書かなかったそうです。
模型と、実験道具で建物の造形と構造を作り出していくのがメインの手法でした。
ガウディの死後、スペイン内戦で模型やスケッチのような資料は大半を焼失してしまい、残されたわずかな資料を基に現在の工事は進められています。
私の記憶では1990年代、私がまだ若いころには完成までにあと200年かかると言われていたように思います。
つまり着工から完成まで約300年かかる計算でした。
それだけ資料の無い中、ガウディの意志を引き継いで完成させることが困難だったのでしょう。
それがなぜ今になってあと7年で完成という急激な工期短縮となった理由は、3D構造解析技術、3Dプリンターによるシミュレーション技術の革新。
ガウディの知能にIT技術がやっと追いついたといったところでしょうか。
他にも、石材を積み上げる組積構造を鉄筋コンクリート造が導入されたことも大きいかもしれません。
サグラダ・ファミリアの建築には日本人彫刻家外尾悦郎さんが貢献していらっしゃいます。
バックパッカーだった外尾さんがなんとかサグラダ・ファミリアで仕事を始め約40年、
その間主任彫刻家として2000年に「生誕の門」の15体の天使の像を彫りあげました。
サグラダ・ファミリアは2005年にアントニオ・ガウディの作品群として世界遺産に登録されましたが、
外尾さんの活躍も一役買っての登録ではないでしょうか。
ところで、このサグラダ・ファミリア、ずっと工事を行ってきていたのにもかかわらず、つい最近まで違法建築物だったってご存知でしたか?
初代の教会を手がけた建築家が辞任し、ガウディがその後を引き継いだのですが、
当初の建築許可が更新されることが無く、2006年まで許可がおりていないことに誰も気づいていなかった!?
2006年に無許可であることが明らかになり、調整と手続きを行い、めでたく建築許可が取れたのがなんと2019年6月7日つい先日の話です。
許可が無くとも工事が続くほど偉大な建築、サグラダ・ファミリア、あと7年後の完成が楽しみです。
完成したら実際にこの目で見てみたいですよね。