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三輪 雄彦
「工事実績岐阜県No.1塗装店」ってホントにNo.1?
2025年4月10日(木)

「工事実績岐阜県No.1塗装店」ってホントにNo.1?

~業界の“ナンバーワン商法”に物申す~

最近よく見かける「岐阜県施工実績ナンバーワン!」という宣伝文句。

チラシやWeb広告、SNSなどでも頻繁に登場しますが、正直なところ「本当に?」と思ってしまいます。

ざっとネットでみても、岐阜県内で「県内施工実績No.1」と謳っている会社がすでに3社以上あります。

もはや“ナンバーワンのバーゲンセール”状態です。

こうした表現には、実はルールがあります。

景品表示法という法律で、消費者を誤認させるような表現は禁止されているのです。

 

ナンバーワンを謳うには、以下のような条件が必要です。

・明確な根拠があること(売上高、工事件数、第三者調査など)

・その根拠の出典や調査方法が明示されていること

・「岐阜県No.1」などの漠然とした表現ではなく、具体的な内容であること

 

つまり、きちんとしたデータと調査機関による証明が必要で、ただの自称や「自社調べ」は基本的にNG。

にも関わらず、現実には曖昧なまま使われているケースが多いようです。

さらに最近では、「ナンバーワンの根拠」として、

“ある塗料メーカーの出荷数が岐阜県内で一番”だったというだけで、

「シリコン塗料〇〇県No.1!」と表記している業者も存在します。

これ、完全に施工実績ナンバーワンのように見せかける“トリック”です。

実際は、あくまで「塗料のとある塗料に限った購入数」の話であって、施工件数が多いわけではない。

でも、見た人には「この会社が岐阜県で一番工事をしているのか」と誤認させる仕掛けになっている。

こういった表現は、法的にはギリギリのラインを突いてくるものですが、

消費者の目から見たら正直ズルいし、だんだんと信頼を失う原因になります。

よく、「モンドセレクション金賞」と似ていると感じます。

あれも、一部では“お金を払えば取れる賞”だと広く知られていて、もはや権威として通用しなくなっています。

 

ナンバーワン表記というのは、見栄えはいいですが、

結局は「自分を実力以上に立派に見せたい」という気持ちが働く表現です。

営業としてそういう意識が出てくるのはわからなくはありません。

でも、正直、私はそういうのが大嫌いです。

商売は、等身大で、自分の実力のままで勝負する方がずっといい。

見栄を張っているように見える表現は、見ていて非常に見苦しく感じます。

今の時代、消費者はこういった“見せかけの実績”には敏感です。

むしろ、素朴でも誠実で、リアルな声や施工の様子、

職人の顔が見えるような会社の方が信頼される時代です。

私たちは、「ナンバーワン」なんて派手な肩書きよりも、

地元の方に「またお願いしたい」と思ってもらえるような存在を目指しています。

 

たとえば──
「関市内でのこの10年の施工実績は725棟」

「年間施工数は約120棟。そのうち3割ほどは知り合いやお客様からのご紹介」

「ここ10年ほどで、2回目以降の工事をお任せいただくお客様が一気に増えました」

「創業65年。ずっと関市でやらせていただいています」

 

こういった実績の一つひとつが、私たちにとっては“誇り”であり、“信頼”の証です。

 

ちなみに、三輪塗装は少なくともこの地域内では、成功事例としては群を抜いていると自負しています。

これは帝国データバンクで調べた売上データを見ても明らかだと思います。

ただし、規模が大きいことを自慢するのはあまり意味がないとも思っています。

施工品質が伴っていなければ、それは単なる“名前の肥大”にすぎず、中身のある会社とは言えません。

 

 

その点、私たちは施工品質については大きな自信を持っています。

過去にお付き合いいただいたお客様からは、こんなお声もいただきました。

「価格は決して安くなかったけれど、前に頼んだ塗装屋さんよりも明らかに仕上がりが良かった」

これこそが、私にとっては最大の褒め言葉です。

地域で長く続く工事店であるために。

私たちは、見せかけではなく“中身”で選ばれる会社でありたいと考えています。