シーリングの劣化について
2018年4月1日(日)
皆さんこんにちは。
以前シーリングについて書きましたが、今回はシーリングの劣化などについて書きたいと思います。
品確法の制定によりシーリング材は、
「雨水の侵入を防止する部分(屋根・外壁・下地)に含まれ、
新築住宅を対象にシーリング防水を含む10年保証の瑕疵担保期間が義務付られました。
シーリングの耐用年数では、新築工事の場合、補修う、改修工事の場合とも、耐用年数を10年としています。
シーリング材の寿命については、7年を超えると故障率が高くなり寿命を迎えると考えられています。
故障率はバスタブ曲線を描き、経過年数1-3年が初期故障、4-6年が偶発故障、7年以降が摩耗故障と考えられています。
初期故障の原因では、材料の選定ミス・施工ミス・使用前の材料の変質・目地納まりの不良などがあります。
対策として、デザインレビューの実施・施工標準の作成と実行・検査の方法の確立と実施・1年目検査の実施
施工直後に発生し、時間の経過とともに故障率は減少していく
偶発故障の原因では、大地震による外力・鳥類などによる被害などがあります。
対策として、2段階防水のジョイントの採用
故障率が時間に無関係で、故障を予測できない
摩耗故障の原因では、材料の劣化・疲労老化・摩耗など上がります。
保全周期の設定・診断の実施・予防保全の実施
時間の経過とともに故障率は増加する
シーリングの具体的な劣化は、
しわ
シーリング材などの収縮によってシーリング材が波打つ現象
変退色、汚れ
シーリング材表面の汚れ、又はシーリング材成分の一部が被着体の表面に付着して汚れる現象
ひび割れ
シーリング材表面に微細なひび割れが発生する現象
白亜化
シーリング材表面が粉上になる現象・チョーキング
仕上げ材の浮き、変色
シーリング材の上に施工された仕上げ塗料などがシーリング材と剥離したり変色を生じる現象・ブリード
漏水またはその痕跡
シーリング材の破断などにより外壁部材などから漏水またはその痕跡
被着面からの剥離
シーリング材が被着面剥離する現象
シーリング材の破断
シーリング材に発生したひび割れが目地底まで到達し、完全に破断している状態
被着体の破壊
シーリング目地周辺の被着体にひび割れや欠落が発生する現象
シーリング材の変形
シーリング材が外部方向に膨れたりする現象
シーリング材の軟化
紫外線・熱などによってシーリング材が柔らかくなる現象
などがあります。
改修方法として
既存のシーリング撤去し新しくシーリングを打設する打ち替え
既存のシーリングの上から新しいシーリングを被せて打設する増し打ちがあります。
方法も既存のシーリングの劣化の状態、厚みなどによって変わってきます。