足立 愛子
ロケットマン
2019年9月9日(月)

先日「ロケットマン」を見てきました。

イギリスの超有名ミュージシャン、あのエルトン・ジョンの半生を描いた映画です。

この映画、ミュージカル映画と聞いてましたが、歌うだけではない脚本のすごさがありました。

ミュージカル映画にありがちな、日常の場面で突然歌いだす突飛な印象は受けません。

むしろ歌うことで演者の感情がより引き立っているように思います。

エルトン・ジョンの半生がすごいのか、人間性が魅力的なのか、どんどん引き込まれます。

エルトンのステージ衣装も見もの。

ステージのたびに毎回変わるド派手な衣装はほんのワンカットしか使われていないものもあって、見ているこちらがモッタイナイと思うほど。

劇中の音楽も、誰もが必ずどこかで耳にしたことがあるのではないかというほど名曲ぞろい。

そして、主演のタロン・エガートンがすごい!

タロン自身が、吹き替えなしでエルトンの曲を歌っているのですが、これがうまい!

惚れてまうやろーって感じです。

エルトン・ジョン本人も制作指揮としてこの映画に携わっていたので、タロンの歌はエルトンの太鼓判が押されたようなものですよね。

ちなみに、主演のタロン・エガートンは「キングスマン」「キングスマン:ゴールデンサークル」という映画に主演していて

「キングスマン:ゴールデンサークル」にはエルトン・ジョンも本人役で登場しています。

タロンはかっこいいスパイ役、エルトンはかなりコミカルな役を演じているので、「ロケットマン」と併せてぜひご覧あれ。

 

そして「ロケットマン」の監督はあの一大センセーションを起こした「ボヘミアン・ラプソディ」の監督なんです。

あれれ?ちょっと待った!

「ロケットマン」の監督はデクスター・フレッチャーで、「ボヘミアン・ラプソディ」の監督はブライアン・シンガーですよ。

実は「ボヘミアン・ラプソディ」の監督ブライアン・シンガーは撮影途中で映画会社から解雇され、そのあとを引き継いだのがデクスター・フレッチャーだったんです。

「ボヘミアン・ラプソディ」にはエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねています。

実際の所はわかりませんが、別の人が半ばで辞めてしまった作品を(自分の作品として世に出せないものにもかかわらず)あれだけの精密な仕上がりにするとは!

デクスター監督の職人気質がうかがえます。

あの作り込みようは、今回の「ロケットマン」にも見受けられ、なんだか納得します。

ミュージシャンの半生を描き、監督も同じとなれば、何かと比較されがちですが、フレディ・マーキュリーとエルトン・ジョンは年齢も近く、同じイギリスの大手レコード会社から売り出されているので、「ボヘミアン・・」に登場したフレディの取り巻きが「ロケットマン」にも登場します。

「ボヘミアン・・」を見た方は「おっ」と思う瞬間があるはず。

そういう角度でこの映画を見ても面白いですよ。

(※写真は映画.comサイトからお借りしました)