外壁塗装のプロが選ぶおすすめの塗料とその特徴

公開日:2023.8.29 最終更新日:2023.9.9

目次

外壁塗装の重要性と目的や用途に適切な塗料選びの重要性について

外壁塗装は建物の外側を保護するために非常に重要な役割を果たします。外壁塗装の重要性と適切な塗料選びの重要性について説明します。

外壁塗装の重要性とは

まずは外壁の保護の観点から解説します。

外壁塗装は建物の外部を様々な要因から保護します。太陽の光、紫外線、雨、風、雪などの自然環境からの影響を軽減し、建物の外観や構造を長期間にわたって保つ役割を果たします。

 

次に防水性の観点を説明します。外壁塗装は建物を雨や湿気から守ってくれます。適切な塗料と塗装工法によって、外部からの水の浸入を防ぎ、建物内部に水が浸透することを防いでくれます。これにより、カビや腐食のリスクを低減し、建物の寿命を伸ばすことができます。

 

さらに断熱性の観点からも説明します。遮熱性能のある外壁塗料材や屋根塗料材で塗装を行うことによって、建物の断熱性能を向上します。遮熱性や断熱性の高い塗料を使用することで、夏や冬の外部の気温変化が建物内部に移ることを軽減します。これによりエネルギー効率を向上させることができ、冷暖房費のコスト削減や節約や快適な室温の維持に貢献します。

目的や用途に適切な塗料選びの重要性

長持ちする塗料を選ぶことで、外壁塗装の寿命を延ばし、さらに生涯メンテナンスコストも軽減することが出来ます。耐久性や耐候性が高く、色あせや剥がれが少ない塗料を選ぶことで、外壁のメンテナンス間隔を長くし、メンテナンスの回数を少なくし、結果的にコストを節約することができます。

 

また塗料の種類や色合いは建物の外観に大きな影響を与えます。外壁塗装の塗料の種類や色合いは建物全体の印象を左右するため、自宅のデザインやスタイルに合った塗料を選ぶことが大切です。美しい外観は建物の価値を高め、周囲の環境に調和させることもできます。

 

近年は環境への配慮も高まっています。現在、環境にやさしい塗料が多く開発されてきました。低VOC(揮発性有機化合物)塗料や水性塗料など、環境への影響が少ない選択肢を検討することは、環境に配慮しながら、自分たちの要望も解決できる現代らしいサステイナブルな選択とも言えます。

目的や用途に応じた適切な塗料を選ぶことで、結果的に外壁塗装の品質や効果に直接影響を与えます。建物の種類や環境条件、予算などを考慮し、無料外壁診断などで専門家のアドバイスを仰ぎながら、耐久性、見た目、環境への配慮などの要素を考慮して塗料を選ぶことが重要です。適切な塗料選びによって、外壁塗装の寿命や効果を最大限に引き出すことができます。

 

外壁塗装に使用される塗料の種類

外壁塗装に使われる一般的な塗料を一覧でご紹介します。

外壁塗装の5つの塗料グレード

安価なグレード:アクリル塗料とは

塗料の特長

アクリル塗料は水で希釈できる塗料で、主成分はアクリル樹脂です。アクリル塗料は水性塗料なので、臭いが少なく、塗装作業がしやすいという特徴があります。また、耐水性、耐久性に優れているため、かつては外壁塗装によく使われました。

アクリル塗料のメリット

  • 水性塗料なので、臭いが少なく塗装がしやすい
  • 耐水性、耐久性に優れている
  • 価格が安い
  • カラーバリエーションが豊富

アクリル塗料のデメリット

  • 紫外線に弱いため、劣化が早い
  • 塗膜が硬くひび割れが起きやすい
  • 塗り替えサイクルが短く約5年ごとに塗り替える必要がある

アクリル塗料は、外壁塗装によく使われていましたが、紫外線に弱く、塗膜が硬くひび割れが起きやすいというデメリットがあるため、塗り替えサイクルが短く現在では新築時にも、耐久年数が他の塗料と比べて劣るので、塗り替え時にもほとんど使われなくなった塗料です。「数年持てばいい」といった期間限定の建物の場合に使われることがあります。

耐久年数の目安

〜約5年

 

ウレタン塗料

塗料の特長

ウレタン塗料も、価格と機能のバランスが良い塗料で外壁塗装で一般的によく使われている塗料のひとつです。ウレタン塗料は耐久性、耐水性、防汚性に優れているのが特徴です。また光沢感があり、仕上がりがピカピカした見た目になる塗料です。主成分としてポリウレタン樹脂を含みます。

またウレタン塗料は均一な塗膜を形成しやすい特徴があり、乾燥時間が比較的短く、迅速な施工が可能で塗りやすさが良いのも特徴です。

ウレタン塗料のメリット

  • 耐久性、耐水性、防汚性が高い
  • 光沢感がある
  • 価格が比較的安い
  • 乾燥時間が比較的短く、仕上がり早い

ウレタン塗料のデメリット

  • 塗膜が硬いため、ひび割れや剥がれが発生しやすい
  • 厚塗りに向いていない
  • 塗膜の伸びが悪いため、凹凸のある面には塗りにくい
  • 塗り替えサイクルが短い

ウレタン塗料は、耐久性、耐水性、防汚性に優れた塗料ですが、塗膜の伸びが悪く凹凸のある面には塗りにくかったり、塗膜が硬いため、ひび割れや剥がれが発生しやすいというデメリットがあります。そのため、アクリル塗料と同様に塗り替えサイクルを短く、他のグレードの塗料に比べると耐久性に劣るので、次の塗り替え時期まで建物を守り続ける充分な耐久性のある塗料とは言いにくいです。

最初の費用は安く済む場合が多いですが、生涯のメンテナンスコストを考えた時は逆にコストがかかってしまう場合もあります。

耐久年数の目安

約5年〜7年

 

シリコン塗料

塗料の特長

シリコン塗料はシリコン樹脂を主成分とした塗料です。シリコン塗料は、耐久性、耐熱性、撥水性に優れています。価格と機能のバランスが良く塗装業界では最も一般的な塗料と言え、多くの塗料メーカーから出されカラーバリエーションも豊富なので、カラーを楽しみたい方にもよく選ばれる塗料です。

シリコン塗料のデメリット

  • 価格がアクリル塗料やウレタン塗料と比べると高い
  • 塗料の弾力性が低いため、ひび割れや剥がれが発生しやすい
  • シリコン塗料は撥水性が高いため、重ね塗りがしづらく難易度が高い

シリコン塗料は費用と性能のバランスが良いため、コストパフォーマンスもよく一般的によく選ばれる塗料です。耐久年数が10年ほどなので、今後10年程度今の家に住み続ける人には最適な塗料です。

ただし10年以内に売却や引っ越し予定の方には、ウレタンなどの他の塗料を、逆に10年以上今の家に住む予定の方で超長期的な外壁の美観維持を求める方には上位のグレードの塗料の方が、性能面でもおすすめです。

耐久年数の目安

約7〜10年

 

フッ素塗料

塗料の特長

フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とした塗料です。フッ素樹脂は、耐候性に優れた特殊な合成樹脂であり、太陽光、紫外線、風雨、酸性雨などの外部要素に対して長期間にわたって外壁を保護してくれ紫外線による色あせや劣化を防ぎます。また水や汚れも弾きやすく塗装面を美しく保ちます。長期間にわたり艶の落ちも少なく耐久性に優れた最高レベルの塗料です。

フッ素塗料のデメリット

  • 一般住宅の塗料としてはコストが高い
  • 塗膜が硬く、弾力性がないため、建物の劣化でヒビが入ることがある
  • 塗膜が厚くなるため、光沢感や色合いが変化する可能性がある

フッ素塗料は、耐久性、水・汚れ・紫外線への耐性、塗り替えサイクルの長さなど、多くのメリットがある塗料です。しかし、価格が高いため、予算をよく考えて選ぶ必要があります。今の家に超長期的に住むことが決定しており、長期的なメンテナンスコストを抑えたい方には向いている塗料ではあるので、自分の家にフッ素塗料を使うことが適切な選択肢なのかをしっかり考えて検討してみましょう。

耐久年数の目安

約15年〜20年

 

無機塗料

塗料の特長

無機塗料は、主成分として、有化合物ではなく、自然界の鉱物物質などの無機物質を塗料に配合しているので、塗料自体が紫外線に強い結合エネルギーを持ち、耐久性に優れ長期的に外壁を維持・保護する役割に長けている塗料です。また無機塗料はシックハウス症候群の原因物質を放散しないので、ご自身や家族の健康を気にしている方に向いている塗料と言えます。

無機物質を配合しているので耐熱性、防火性など性能も備えているために、かなりの長期間外壁の美観を維持できます。塗り替えサイクルを長くして、生涯のメンテナンスコストを抑えたいと考えている方にはとても有効な塗料と言えます。

無機塗料のデメリット

  • 一般住宅の塗料としてはコストが高い
  • 塗料の性能に影響するため、完全にツヤを消すことができない
  • 塗膜が硬く、弾力性がないため、建物の劣化でヒビが入ることがある
  • 塗膜が厚くなるため、光沢感や色合いが変化する可能性がある
  • 塗装の難易度が高く、熟練の知識と技術をもった業者でないと施工不良が起きやすい

耐久年数の目安

約20年〜25年

 

要望別おすすめ塗料

とにかく長く持たせたい方向け塗料:高耐久塗料

とにかく長く持たせたい方向けの塗料は、高耐久の塗料です。高耐久塗料は、一般的なシリコンなどの塗料よりも耐久性に優れており、15年から20年程度耐用年数があります。(何には30年以上の耐年数の実績がある塗料もあります。)また、高耐久塗料には、汚れや紫外線に強く、色褪せにくいという性能も備わっており、高耐久塗料が選ばれる理由の1つにもなっています。

  • フッ素塗料
  • 無機塗料
  • ガラスコーティング塗料

これらの塗料は、いずれも耐久性に優れており、外壁塗装を長持ちさせることができます。ただし、高耐久塗料は一般的な塗料よりも単価が高いので、予算と相談しながら見積もりをとる必要があります。また同じ高耐久の塗料でも塗料の種類やメーカーによって耐久年数や価格が異なるので、高耐久塗料を選ぶ際は、塗料の耐久年数、塗料の価格、塗料の色合い、塗料のメーカーなどをしっかり検討に入れた上で、プロに相談をしながら選ぶことをおすすめします。

 

雨漏りを防ぎたい方向け塗料:防水塗料

雨漏りを防ぎたい方向けの塗料は、防水塗料です。防水塗料は、水を通さない性質を持つ塗料で、外壁や屋根に塗ることで雨漏りを防ぐことができます。防水塗料でもっとも有名な塗料は

  • ピュアアクリル塗料(アステックペイント社)

です。純度の高いアクリル樹脂を塗料に含んでおり、伸縮性の非常に高いことが特徴です。なんと伸縮率約600%と脅威の伸縮性を兼ね備えています。ゴムのような伸びがあり、たとえ建物自体が劣化して壁にヒビなどが入っても、しっかりヒビに追従して雨が入る隙間を作らせません。

ただし、防水塗料を塗っただけでは雨漏りを完全に防ぐことはできません。雨漏りを完全に防ぐためには、外壁や屋根の劣化を防ぐことも重要です。防水塗料を選びながらも、外壁や屋根の定期的な劣化診断やメンテナンスも重要になります。

 

カビ、コケを防ぎたい方向け塗料:防カビ塗料

防カビ塗料とは、カビやコケが生えにくい性質をもつ塗料です。カビ・コケの原因となる菌の発生を防ぐカビ防止成分が塗料の中に配合されています。

予防として防カビ塗料を塗っておくだけでカビやコケが発生を防げるので、日当たりが悪い外壁面や湿気の多い浴室周りなどのカビが生えやすい箇所に使用するのがおすすめです。

代表的な塗料は

  • バイオタイト#10(エスケー化研社)
  • エコフレッシュクリーン(エスケー化研社)
  • アステックプラスシリーズ(アステックペイント社)

などが挙げられます。

これらの塗料はカビなどの原因となる菌の発生を防ぐ成分や防カビ材が含まれています。塗料によっては室内塗装もできる塗料もあります。

防カビ塗料を選ぶ際は、防カビ剤が多く含まれている塗料を選びましょう。防カビ成分が、わずかにでも含まれている塗料であれば防カビ塗料として販売できてしまうため、防カビ性能の高い塗料を選ぶためにカタログや口コミで防カビ性能が高い塗料かどうかを調べてから選びましょう。

 

デザイン性にこだわりたい方向け塗料:多彩模様塗料

デザイン性にこだわりたい方には、多彩模様塗料を検討してみてはいかがでしょうか。

多彩模様塗料とは、2つ以上の液状の色と粒が混ざりあった塗料で単色の塗料とは異なり、凹凸感を出すことができ、デザイン性を高めることができることが特徴です。

実際に触ってみても、表面に粒の立体感があり優雅な雰囲気に仕上げられます。

水性であるためニオイが気にならず環境に優しいです。

代表的な塗料は

  • ゾラコートEX(関西ペイント社)
  • 水性ペリアートUV(日本ペイント社)
  • グラナートSP(アステックペイント社)

が挙げられます。

いずれの塗料も窯業サイディング・モルタル外壁など多様な外壁に使用することができて、意匠性の高い仕上がり、安全性の高い水性塗料とメリットが多くあるので、「今のデザインと変えたい」「高級感を出したい」という方にはおすすめの塗料になっています。

 

外壁材の種類別おすすめ塗料

モルタル外壁に向いている塗料:防水塗料

まずモルタル外壁とは何かを説明します。モルタル外壁とはセメントや石灰、砂、水などの材料を混合して作られたモルタルで、建物の外装を覆っている外壁のことです。見た目にも美しくデザイン重視の建物にはよく使われる外壁です。

デメリットとして防水性能が低く、ひび割れが起こりやすいので、雨水が浸入する可能性が高く、雨漏りが発生するリスクがあります。モルタル特有の美観に繋がる、壁表面のゴツゴツした凹凸模様が、かえってその溝に汚れが溜まりやすいというデメリットもあります。

モルタル外壁に向いている塗料とは

  • 防水性塗料
  • 防汚性、低汚染塗料

です。

モルタル外壁はひび割れが起こりやすいので、雨水が浸入し雨漏りが発生するリスクを抑えるために、防水性の高い塗料がおすすめです。

また汚れが溜まりやすい外壁でもあるために、低汚染塗料を使用することで汚れが溜まりにくい外壁ができ、美観を長期間保つことに役立ちます。

 

意匠性の高いデザインサイディング外壁に向いている塗料:クリヤー塗料

意匠性サイディングボードは、その名の通り意匠性の高い、つまりデザイン性の高いサイディングボードということです。端的に言えば、おしゃれなサイディングボードです。

特に、近年は意匠性サイディングボードが様々なメーカーよりたくさん販売されており、豊富なデザインの中から自分の好みやニーズに合ったサイディングボードを選ぶことができます。

意匠性の高いデザインサイディング外壁に向いている塗料とは

  • クリアー塗料

です。クリヤー塗料とは、顔料、つまり色を含まない無色透明の塗料です。外壁の表面を透明な塗料でコーティングすることで、意匠性サイディングボードの高いデザイン性を塗料で覆い隠すことが無く、従来のイメージを保ったまま表面の防水性などを高め、外壁の表面を保護することが出来ます。

ただし注意点もあります。

サイディングボード同士のつなぎめのシーリングが汚れている場合は、クリヤー塗料で塗る前に、既存のシーリング を撤去して再充填する「打ち替え」という作業を行う必要があります。クリヤー塗料は無色透明なため、塗装をしても、退色やひび割れなどの劣化を隠すことができないので、塗装をする前にシーリング箇所も含め、劣化箇所のメンテナンスを先に行うことをおすすめします。

 

金属サイディング外壁に向いている塗料:防さび塗料

金属系サイディングとは、建築物の外壁に使用される一種の外装材料であり、金属(アルミニウム、スチール、亜鉛メッキ鋼板など)の金属材料のサイディングのことを指します。

金属系サイディングは耐久性、耐火性に優れており、さらに表面が金属のために汚れが付きにくくメンテナンスが比較的簡単なため最近人気の外装材料です。

またデザインやカラーバリエーションが多くなってきているので、建物をおしゃれに仕上げたい方にも人気です。

金属サイディングに向いている塗料は

  • 防サビ性のある塗料(サビ止め塗料)

です。金属サイディングは金属であるために、表面に傷がついてしまうとそこから空気中に含まれる水や酸素が直接金属部分に触れて、サビが発生することがあります。

防サビ性塗料には、金属部分の腐食を防ぐ効果があり、防サビ塗料を塗った箇所に被膜をつくり、サビの原因である水や酸素との接触を防ぐことができます。

 

プロの厳選基準:外壁塗装プロが重視するおすすめ塗料の選定基準とは

これまでご紹介したように塗料にはたくさんの種類があります。

「納得いく塗料選びをしたいけど、いろんな塗料がありすぎてどれを選べばいいか分からない」と、ここまで読んで嘆いている方も多いのではないしょうか?

この章では具体的にどんな塗料が自分の家に合うのか知りたいという方に対してプロ目線での塗料の選定基準を元に三輪塗装のおすすめ塗料もご紹介します。

 

外壁塗装のプロの意見もしっかり聞く

外壁塗装の塗料選びについて、一番大事な方法として

「プロのアドバイスをちゃんと聞くこと」が挙げられます。

確かにインターネットが発達して、塗装や塗料の知識が一般のお客様でも得やすい時代になりました。

場合によっては塗装業者の新人営業マンより塗装知識があるお客様もいらっしゃいます。

しかし、塗料選びは、お客様だけの知識や感覚で決めてしまうと失敗してしまう可能性がかなりの確率で高くなります。

なぜなら、世の中には価格帯や性能の異なる本当にたくさんの塗料があるからです。プロの私たちでも全ての塗料は把握できないくらい多いです。そのたくさんの塗料の中から我が家に最適な塗料を1つだけ選ぶということは、やはりかなり至難の業と言えるでしょう。

 

そんなとき、しっかりプロに相談して、プロがあなたの家の状態を診断し、提案してくれる塗料から選ぶと失敗しにくくなります。

プロは塗装の経験が豊富で、様々な塗料の性能や耐久性、耐候性など様々な観点から熟知しています。そのため、お客様のニーズに合った最適な塗料をアドバイスすることができます。

 

また、プロは、塗料の知識だけではなく、塗装工事自体の知識や経験も豊富です。そのため、その塗料を選ぶ際の塗装工事における問題点などもしっかり把握しているので、塗装中や塗装後のトラブルを未然に防いでくれます。

 

なので、まずは「プロのアドバイスをちゃんと聞くこと」がとても大切です。

 

塗料選びと同じくらい塗装業者選びもとても大切

先の説明で、「プロのアドバイスをちゃんと聞くこと」と言いましたが、その「プロを選定すること」も塗料選びと同じくらいに重要なことです。

 

どんな高機能な塗料であっても、業者の腕がよくないと、塗料が持つ性能は十分には発揮されません。外壁塗装においては、適切な塗料を選ぶだけでなく、下地処理などを丁寧に行うことも、塗料の能力を最大限に発揮させるために重要なポイントになります。この業者の腕や施工の丁寧さも我が家をキレイに長く保つために重要な要素になります。

 

さらに、塗装業者によって得意な塗料や提案内容も異なるため、アドバイスを聞く業者選びも慎重に行いましょう。他のコラムや動画でもお伝えしていることは多いですが、「地元で評判の良い塗装業者」を選ぶことをおすすめします。

地域で長年の評判の良い塗装業者や工事業者であれば、地元の気候や街並みのことを熟知しているため、お客様の住まいに適切な塗料を提案してくれることでしょう。

 

また複数の業者から提案を受けることで、プロが認める塗料は何か、おおよその費用相場はいくらか、また良質な業者ならどういった対応をしてくれるか、見極めることができます。

ただし見積もりは取りすぎるとかえって、訳がわからなくなる事態も引き起こすので、地元の優良塗装店を含めた3社ほどから相見積もりを取ることをおすすめします。

 

今後の住宅のメンテナンス周期なども考慮しながら、塗装経験が豊富な業者と一緒に最適な塗料を選び、満足できる外壁塗装を実現してくださいね。

 

外壁塗装は家の美観を保つだけでなく、建物を長持ちさせるためにも重要な作業です。適切な塗料と熟練した業者を選ぶことで、選んだ塗料の耐久性や性能を最大限に高めることができるでしょう。ぜひ、信頼性のある業者と協力して、安心して快適な住まいを維持してください。

 

三輪塗装が教える!おすすめの塗料紹介!

そしてここまでお読みいただいた方は「で、結局どの塗料を選べばいいの?」と思った方もいるかと思います。

 

そんなあなたのために、三輪塗装が実際のお客様へご提案している性能もコストもバランスの良い外壁塗装の外壁塗装の塗料を6つ、屋根塗装の塗料2つをランキング形式でご紹介します。皆様のおうちの状況によってはご提案する塗料は変わってきますので、一般的な意見としてご参考にしてください。

 

外壁塗装向けおすすめ塗料TOP6

第1位:「美観」と「建物保護」を両立できる超革命的な外壁塗料

超低汚染プラチナリファイン2000MF-IR

期待耐用年数:約21~26年

超低汚染プラチナリファイン2000MF-IRの最大の特徴は、2000Si-IRと同様かそれ以上の外壁の汚れにくさを保有していることに加え、更に耐久性が増し21~26年もの間キレイを維持できる最高峰の塗料となっております。

紫外線による劣化を抑える「完全交互結合型フッ素樹脂」を採用しています。

さらに、劣化に強い特殊強化剤(無機成分)をフッ素結合に固着させることでさらなる高耐候性を実現しています。

またこの塗料は限られた認定店でのみ取扱が許された塗料となっております。最も人気の高いパーフェクトな塗料です。

この塗料の特長

  • 超低汚染性→超低汚染性により、建物に汚れが付着するのを防ぎ、雨水で汚れを洗い流し、美観を保持します。
  • 超耐候性→期待耐用年数21~26年相当。フッ素塗料を凌ぐ超対候性で、紫外線などの劣化要因から建物を長期間保護します。
  • 遮熱性→特殊遮熱無機顔料の使用により、優れた遮熱効果を発揮し、熱による塗膜の劣化を防ぎます。
  • 遮熱保持性→熱を吸収する要因である汚れが付着しにくく、長期間にわたって遮熱効果を持続します。

第2位:業界最高水準の「汚れにくさ」を実現した外壁塗料

超低汚染プラチナリファイン2000Si-IR

期待耐用年数約16~19年

超低汚染プラチナリファイン2000Si-IRは、業界最高水準の「汚れにくさ」を誇り「美観」と「建物保護」を両立するハイブリット革命的超低汚染塗料です。 

2液型シリコン塗料に無機成分を配合することで、高耐久性を実現した塗料です。

高耐久性に加え、塗膜の密度が高く水に馴染みやすい(親水性)性質のため汚れが付着しにくく、付着した汚れも雨水で洗い流します。

また、遮熱機能を有しており、シリコンの中で最高ランクの塗料であり、人気の高いオススメ塗料です。

この塗料の特長

塗り替え後の美しさを長期間保つために、塗料に求められる「3つの性能」を兼ね備えた塗料です。

  • 超低汚染性・防カビ・防藻性→汚れ・カビ・藻が付きにくい
  • 高耐候性→紫外線に強く劣化しにくい
  • 遮熱性・遮熱保持性→塗膜表面の温度上昇を抑え、熱による劣化を防ぐ

 

第3位:経済的だけどおしゃれ!高耐久を実現できる塗料

スーパーラジカルシリコンGH

期待耐用年数約12~14年

スーパーラジカルシリコンGHは正直、三輪塗装がオススメする最も安価な材料になります。

なんの変哲もない1液水性シリコンタイプの材料ではありますが、最新の技術であるラジカル制御型白色顔料を使用し同レベル材料より高耐久を実現した経済的な塗料です。

この塗料の特長

  • 低汚染性→⼀般的なシリコン塗料に使⽤されているアクリルシリコン樹脂は表層の柔軟性が⾼く、汚れが付着しやすい課題を抱えています。スーパーラジカルシリコンGHは、柔軟性のある層を強靭な層でコーティングした⼆重構造アクリルシリコン樹脂を採⽤しています。塗膜表⾯に汚れが付着しにくく、建物の美観を保持します。
  • 防カビ性→「JIS Z 2911 かび抵抗性試験⽅法」および「藻抵抗性試験(社内試験による)」に合格。カビ・藻の発⽣を抑え、美観の維持に貢献します。

塗料の劣化因子「ラジカル」とは?

ラジカルとは、塗料に色を付ける顔料の主成分である「酸化チタン」が、紫外線の影響を受けることで発生する劣化因子です。

このラジカルが発生すると、樹脂の結合が破壊され、塗膜の劣化が進行してしまいます。

 

第4位:アクリルシリコン樹脂や顔料に徹底的にこだわり抜いた塗料

シリコンREVO1000

期待耐用年数約13~16年

シリコンREVO1000は一般的な水性シリコン塗料の3倍のシリコン樹脂を含有することで耐久性を増しています。

シリコン成分の量が多いほど、紫外線等により破壊されにくくなり、より高い耐久性を発揮することが期待されます。

更に遮熱性と低汚染性を兼ね備えたバランスの良い1液水性シリコン塗料です。

この塗料の特長

  • 低汚染性→汚れの付着を抑制し、建物の美観を維持する
  • 耐候性→紫外線などの劣化要因から、建物を長期間保護
  • 遮熱性→高い日射反射率で室内の温度上昇を抑え、生活環境を快適に

 

第5位:建物への水の浸水を防ぐ「防水性」とフッ素塗料を凌ぐ「高耐候性」に特化

プラチナECコート5000EX

期待耐用年数約12~15年

プラチナECコート5000EXはひび割れに対し非常に強い弾性ゴム塗料です。

通常外壁がひび割れると塗膜も一緒にひび割れてしまいますが、塗膜がゴムのように伸びて水の浸入を防いでくれます。建物を劣化させる3大因子である「雨と紫外線と熱」から強力に外壁を保護する防水塗料です。

特にひび割れが多いモルタルは、ALCの外壁に最適な塗料です。

この塗料の特長

  • 耐候性→期待耐用年数18年相当。フッ素塗料を凌ぐ耐候性で、紫外線などの劣化要因から建物を長期保護します。
  • 防水性→約600%の伸縮率を持つ塗膜が建物のひび割れに追随。建物のひび割れを表面化させず、水の浸水を防ぎます。
  • 遮熱性→ナノセラミックが、温度上昇の原因となる近赤外線を効果的に反射・放射し、屋根への蓄熱を防ぎます。
  • 防カビ性→500種類もの菌に対応の、防カビ・防藻材を配合することで、建物をより美しく、長持ちさせることができます。

 

第6位:高級感を出したい方に最適!多彩模様が品のある美しさを演出

ラナートSP

期待耐用年数約12~15年

グラナートSPは高級感とデザイン性、さらに耐候性をも併せ持つ塗料です。独特の凹凸があり、明らかに通常の風合いと違います。デザイン性や色彩にこだわりのある方に特におすすめの塗料です。玄関周りの範囲を指定してワンポイントで印象付けるなどして、部分使いでもお住まいの高級感を増す事が出来ます。

この塗料の特長

  • 意匠性→中塗り能英に、ラグナートSPを塗布することで、ランダムなチップのサイズと塗料の光沢が天然石のような立体感と深みを生み出します。
  • 色味→ベーシックなイエロー系、レッド系カラーから、全体を引き締めるアクセントカラーまで、豊富なバリエーションからお選びいただけます。
  • カラーバリエーション→2色以上の配色や、アステック標準色との組合せによって、新鮮な個性あふれるカラーリングから伝統的な趣きまで、様々なコーディネートが可能です。
  • 高耐候性→グラナートSPは良質なアクリルシリコンを使用。促進耐候性試験(キセノンランプ式)で4000時間(期待耐用年数15年)をクリアーしています。
  • 軽量性→骨材や砂を混合した厚付けの意匠系塗材と比較し、面積あたりの重量が軽く、建物への負担が少ないのが特徴です。

 

屋根塗装向けおすすめ塗料TOP2

第1位:夏の太陽光からの暑さ対策をしたい方おすすめ!遮熱塗料

スーパーシャネツサーモF

期待耐用年数約16~20年

スーパーシャネツサーモFは、2液弱溶剤型遮熱フッ素樹脂塗料です。遮熱無機顔料(チタン複合特殊無機顔料)を配合しているため、濃い色味でも遮熱性能を発揮します。フッ素樹脂の中でも性能が高い4Fフッ素を採用しているので長期間に渡って艶引け、変色・退色を起こしません。耐久性を求めるならこの塗料がオススメです。

この塗料の特長

  • 高耐候性→従来のフッ素・シリコン塗料を凌ぐ高い耐候性を実現。屋根は紫外線や雨など家で一番過酷な環境にさらされる箇所なので、外壁以上に劣化しやすいです。だからこそ、劣化に強く、高い耐候性を持つ高グレードの塗料を使用することが重要です。
  • 変色しにくい→色褪せしにくく、塗り替え後の美しい屋根色を長期間維持。一般的な遮熱顔料は有機顔料を混色して色をつくっており、この有機顔料が紫外線により破壊されることにより、屋根色が「変色」「退色」してしまいます。スーパーシャネツサーモシリーズは、紫外線の影響を受けにくい特殊無機顔料を使用しているため、屋根色の変化が起こりにくく、塗り替え後の美しい色彩を長期間維持します。

 

第2位:業界最高水準の性能を発揮する「超低汚染塗料」

超低汚染リファイン500MF-IR

期待耐用年数約20~24年

超低汚染リファイン500MF-IRは、無機成分の配合によりフッ素樹脂をも超える耐光性を有します。遮熱性能を重視した場合、白色系の性能が良いのですが白色系の屋根は汚れるというデメリットがありますが、超低汚染塗料の利点があり長期間、キレイな屋根であり続けます。

この塗料の特長

  • 超低汚染性→無機成分の配合により緻密で強靭な塗膜を形成。そのため、粒子の細かい汚染物質さえも突き刺さりにくく、長期にわたって美観を維持します。
  • 超耐候性→交互性の低い一般的なフッ素樹脂は劣化しやすい結合箇所があり、紫外線により塗膜の劣化が進行します。劣化しやすい結合箇所の少ない「完全交互結合型フッ素樹脂」を採用し、紫外線に対して優れた耐候性を発揮します。
  • 遮熱性→特殊無機顔料の使用により、太陽光の波長のうち温度上昇の原因となる近赤外線(波長:780~2,500nm)を効果的に反射する塗膜を形成。生活環境の快適化に貢献します。
  • 遮熱保持性→一般遮熱塗料は経年とともに付着した汚れが熱を吸収するため、徐々に遮熱効果が低下して行きます。超低汚染リファインシリーズは美しさがずっと続くため、汚れによる熱の吸収を防ぎ、一般の遮熱塗料より長く遮熱性を発揮します。

こんな方におすすめ

  • カビや排気ガス・雨筋汚染により、外壁の汚れが気になっていた
  • 塗替え後の美しさが長期間維持されるような高耐候な塗料を選びたい
  • 耐候性・遮熱性・低汚染性など、トータルバランスに優れた塗料を選びたい

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では塗料の種類やグレード、特殊な性能を持つ塗料、塗装をする外壁など、さまざまな情報をご紹介してきました。また三輪塗装の見解として塗料の選び方などもお伝えしてきました。

 

外装メンテナンスは、10年~15年に一度と言われており、一生に数回行うか行わないかの稀な作業です。しかし、その作業の仕方で大切な家の維持ができるかできないかが決まってきます。そのため、塗り替えのタイミングでは後悔しないように、納得の行く塗料選びができることを心から願っております。

 

塗料選びに加えて、「色選び」や「見積もりの取り方」などで悩む方も多いかと思いますが、当社では他の記事にもたくさんお役立ち情報を掲載していますので、ぜひ他の記事も合わせてお読みください。

 

大切な住まいを長く美しく保つために、適切な塗料と専門知識を持つ業者とのコラボレーションが重要です。お読みいただいた情報が、みなさまの外壁塗装の選択に役立つことを願っています。何か質問や疑問があればお気軽にお問い合わせください。満足のいく結果を得るために、しっかりとサポートさせていただきます。

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます