外壁塗装は何年ごとにやるべき?塗り替え時期とタイミングを解説
住宅の外壁は、常に外気にさらされており、年月が経過すると徐々に劣化していきます。そのため、定期的なメンテナンスをしなければなりません。では、何年ごとに外壁のメンテナンスをすれば良いのかご存知でしょうか。本記事では、外壁のメンテナンスである外壁の塗り替え時期や年数、タイミングはいつなのか、外壁塗装を放置するとどうなるのかなどについて解説しています。
目次
外壁塗装の塗り替え時期は10年〜15年ごと
外壁塗装の一般的な塗り替え時期は10〜15年ごとです。メンテナンスをしっかりとされているお家だったら、20年以上塗り替えしなくてもいいという場合も稀にあります。ただ、新築で初めて外壁塗装を実施する場合、新築から8年程度経過した頃から、塗装工事や外壁リフォームの検討をし始めた方が良いでしょう。
築8年ごろになってくると、ご自宅の外壁は、表面の防水効果が低下し始め、小さなひび割れや色褪せなどの劣化症状が目に見えてきます。また、2回目以降の外壁塗装の場合は、前回の外壁塗装工事で使用した塗料の耐用年数に応じて外壁塗装工事の時期を検討しましょう。
定期的に外壁の状態を確認して、劣化症状が出始めたらメンテナンスを検討したり、業者に状態を確認してメンテナンスが必要かどうかを相談するのも良いでしょう。
外壁が劣化する原因
外壁が劣化する原因は主に3つあります。
- 紫外線による劣化
- 雨・風・湿度劣化
- 経年劣化
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
紫外線による劣化
紫外線は、外壁が劣化する最も大きな原因です。夏の暑い日差しを受けると肌が紫外線によって日焼けすることがありますが、外壁も同じように紫外線によってダメージを受けます。
塗料には「酸化チタン」という成分が含まれており、これが紫外線にあたることで「ラジカル」が発生します。ラジカルとは、塗料を劣化させてしまう因子です。外壁の塗膜が劣化すると外壁の表面にチョークの粉のような物が出てきて外壁の表面を劣化させます。
雨・風・湿度による劣化
雨や風、湿度も外壁を劣化させる要因になります。雨風に晒されることで、外壁の表面が劣化します。近年では酸性雨が降るケースもありますが、酸性雨は塗装を酸化させるため色褪せや変色などの劣化を早めてしまうのです。
酸性雨で劣化した外壁に風が当たると、さらに外壁表面が劣化します。外壁のひび割れ部分から酸性雨が浸入すると雨漏りの原因にもなり、建物そのものの劣化も早めてしまうのです。
経年劣化
年月が経過すると外壁も劣化し始めます。また、外壁の表面の塗装も耐用年数があるため、年月が経過するとその効力が薄れていきます。外壁の経年劣化を防ぐためには、適切な時期にメンテナンスを行って外壁を長持ちさせることが重要です。
外壁塗装をすべき劣化の症状
外壁に発生する劣化症状にはいくつか種類があります。外壁塗装をすべき主な劣化症状について解説していきますので、ご覧ください。
ひび割れ
劣化によって外壁の表面にひび割れが発生することがあります。ひび割れが幅0.3mm以下のもの(ヘアークラック)の場合、外壁表面の塗膜の劣化によって発生している可能性が高く、経過観察でも問題ありません。
ただ、幅0.3mm以上のひび(構造クラック)の場合、家の躯体である構造部にもひびが発生している可能性があるため、早めのメンテナンスが必要です。地震や交通量の多い場所にある家の場合、揺れや振動でひびがより大きくなってしまう恐れもあります。
構造クラックは放置すると雨漏りなどを引き起こしてしまう恐れもあるため、心配な場合は早めに業者に相談しましょう。
色褪せ
外壁の表面は太陽光に含まれる紫外線や酸性雨によって色褪せが生じます。色褪せには以下の2つが原因で発生していると言われています。
- 塗料の元になる顔料の原子同士の結合が破壊されて色褪せが発生している
- 化学変化によって他の物質に変化したことで色褪せが発生している
上記のような原因で色褪せが発生しており、色褪せを解消するためには定期的に外壁塗装によってメンテナンスをしなければなりません。外壁塗装の際には、色褪せをしにくい塗料を選ぶのもおすすめです。
また、色褪せしにくい色は、白・黒です。白は、科学変化が起こりにくく白色顔料に含まれている酸化チタンに高い隠蔽力を持っているため色褪せがしにくいですが、汚れが付きやすいというデメリットがあります。黒は、汚れが目立ちやすいですが、無機顔料のため色褪せが起こりにくいです。
反対に、色褪せが目立ちやすい色は、赤色のような原色系です。元々色が濃いため、色褪せてしまった時に目立ちやすくなります。より薄い色は色褪せしても目立ちにくいですが、薄い色は汚れが目立ちやすくなります。
色褪せしても目立ちにくく、汚れも目立ちにくい色を選ぶならクリーム系・ベージュ系がおすすめです。
チョーキング現象・白亜化
外壁の表面を手で擦ったときにチョークのような白い粉が付着する症状をチョーキング現象・白亜化といいます。
チョーキング現象は、塗料の合成樹脂が分解されて顔料が粉のように分離して表面に出てくることで発生する現象です。チョーキング現象が発生したら、塗り替え時期が近づいてきている目安にもなります。
外壁表面の塗膜が弱まって防水性が低下してきているため、1年以内には塗り替えをするようにしましょう。チョーキング現象を放置していると、雨が染み込みカビ・苔・藻が発生したり、外壁表面がひび割れたりといった別の劣化症状も発生するため注意が必要です。
塗膜の剥がれ・膨れ
紫外線などの外的要因によって、外壁の塗料は密着性が低下して表面が膨れ上がる症状を発生することがあります。また、チョーキング現象やひび割れが発生しているのに放置すると塗膜が剥がれて外壁材が保護されていない状態になってしまいます。
これらの症状をそのまま放置していると、雨水が染み込んで外壁材や建物の構造部にもダメージを受けてしまうのです。外壁塗装だけでなく構造部の修繕工事をしなければならない恐れもあります。外壁の張替えや、外壁内部の下地のやりかえまでするとなると、高額な修繕費がかかってくることが容易に想像できますね。
高額な修繕費をかけないためにも、定期的に外壁の剥がれや膨れがないかを確認し、発見次第早めのメンテナンスを行いましょう。
サビ
外壁にサビが発生する原因は以下の4つがあります。
- 外壁近くの金属製の材料からサビをもらって発生するもらいサビ
- 建物内部に水が浸入し、内部に使われている金属製の構造が腐食してサビの発生につながる
- サビが発生している部分に雨水が付着し、雨水と共にサビが流れて広がること
- 施工不良によるサビの発生
サビを放置すると、雨などによってサビの範囲が広がったり、外壁材を腐食させて穴を開けたりなど、さらに劣化症状を広げてしまう恐れがあります。金属サイディングは、傷が着くとその部分からサビが広がる恐れもあります。
もらいサビなどの軽微なサビであれば、スポンジ・ブラシで擦ったりサビ専用の洗剤で落とすことが可能です。サビが大きく進行している場合は、無理に自分で対処しようとせずに早めにプロに相談するようにしましょう。
カビ・苔・藻
塗膜が劣化して防水性が低下すると、雨水が染み込みやすくなりカビ・苔・藻が発生しやすくなります。日当たりの悪い北側の外壁や風通しの悪い場所は繁殖しやすいです。他にも、家の周辺に水が多かったり、池・川・田んぼなどが近くにある場所でもカビ・苔・藻がよく発生します。
カビは、外壁の凸凹部分に溜まった水でカビ菌を繁殖させることもあります。パッと外観を見た時に黒ずみなどがあると、見た目にも見すぼらしく見えるため、定期的に掃除をするようにしましょう。カビや苔・藻の症状が軽いうちなら、自分たちで除去することも可能です。
以下の手順で行いましょう。
- 外壁全体に水をかけて泥汚れなどを落とせるものを洗い流す
- 外壁用の洗剤を使用し柔らかいスポンジで優しくこすり落とす
- 洗剤が残らないように水をかけてしっかり流す
もしこれでは洗い流せないようなら、カビ取りスプレーや塩素系漂白剤を使って掃除する方法もありますが、外壁の塗装を傷つけたり、脱色や変色させる恐れもあるため、まずは外壁専用の洗剤を使って洗うことをおすすめします。
ただ、外壁専用の洗剤でも使用できない外壁もあるので、使用上の注意をよく読んでから使用してください。高圧洗浄機を使えば、手の届きにくいところでも洗えるのでおすすめです。
シーリング(コーキング)の劣化
サイディング同士を繋ぎ合わせる際に、目地と呼ばれるクッション材を使って隙間を繋ぎ合わせます。これをシーリング(コーキング)といい、家の隙間から雨漏りを防止したり、隙間が空いた外壁同士がぶつかって破損したりするのを防ぐ役割があります。
シーリング(コーキング)も外壁と同様で経年劣化によってひび割れや剥がれを起こすことがあるため、メンテナンスをしなければなりません。シーリング(コーキング)がひび割れたり剥がれたりすると、そこから水分が入り混んで雨漏りの原因にもなるため、劣化を発見したら早めに修繕をしてもらいましょう。
外壁塗装を放置するとどうなる?
外壁に現れた劣化症状は、放置せずに適切なメンテナンスをすることが大切です。外壁塗装を行わずに劣化症状を放置すると、以下のようなリスクが発生する恐れがあります。
- 建物の寿命が短くなる
- カビが発生しやすくなる
- 修理費用が高くなる
それぞれの内容について解説していきます。
建物の寿命が縮む
劣化症状が出ているにも関わらず、外壁塗装などのメンテナンスを怠ると、建物の寿命が短くなる恐れがあります。外壁の表面の塗膜が剥がれたり、ひび割れが発生したりすると、その劣化部分から雨水が吸収されて、外壁の強度が落ちてしまいます。
外壁の強度が落ちると、耐用年数が短くなったり、室内に雨漏りが発生したりする恐れがあります。建物内部の構造部や断熱材などにもカビが生えたり、腐食したりする可能性もあり、家そのものの寿命にも関わってくるのです。
カビが発生しやすくなる
外壁のひび割れ部分や、塗膜が剥がれた部分は防水機能が失われています。そのため、雨水を吸収してしまい、その部分からカビが発生しやすくなります。カビが発生すると外観に影響が出るだけでなく、建物の寿命にも影響ができます。
また、建物内部に雨水が浸入して湿気が溜まると、ダニやシロアリが大量に繁殖することがあるのです。カビやダニの死骸・フンを吸い込んでアレルギー反応を引き起こすなど、家族の健康にまで害が及ぶことがあります。
修理費用が高くなる
外壁が劣化しているにも関わらず、適切なメンテナンスをせずに放置し続けると、通常のメンテナンスよりも修繕費用が高くなることがあります。定期的に外壁塗装を行えば、塗装をするだけでメンテナンスを済ませられますが、外壁の張替えや、建物内部の下地や断熱材などの修繕まで必要になると、さらに大きな費用を負担しなければなりません。無駄な出費を負担しなければならないため、外壁の状態を定期的に確認し、適切なメンテナンスをするようにしましょう。
外壁塗装で寿命を延ばす方法
外壁の寿命を伸ばすために、外壁塗装でできる方法を解説していきます。
- 定期的なメンテナンスをする
- 定期的に外壁の状態をチェックする
- 環境に合う塗料を選ぶ
- 塗装工事では技術のある業者を選ぶ
それぞれの方法について見ていきましょう。
定期的なメンテナンスをする
まずは定期的なメンテナンスをすることです。メンテナンスは、業者に依頼して行うものだけでなく、自分たちで行うメンテナンスも含まれています。
表面にコケやカビが生えていたり、汚れが目立っていたら、柔らかいスポンジで洗ったり、水で流して洗浄するようにしましょう。これだけでも外壁の機能を維持することが可能です。
また、定期的に外壁の状態を確認し、チョーキング現象やひび割れ、塗膜の剥がれなど気になる劣化症状が確認できるようなら、早めに業者に相談するようにしましょう。大切なのは、自分たちで外壁の状態を確認する習慣をつけて、異変があった時に早めに対処できるようにすることです。
環境に合う塗料を選ぶ
外壁塗装に使う塗料は、その土地の環境に合うものを選ぶことが重要です。例えば、海に近い地域なら、塩害に強い塗料を選ぶことで長持ちさせられます。また、山の近くや水田の近くなら湿気が多いので、苔・藻が繁殖しづらい塗料を選びましょう。
塗装工事では技術のある業者を選ぶ
外壁塗装で塗料本来の効果をしっかりと発揮するためには、下地の処理や塗料の希釈率を適切に守って施工しなければなりません。つまり、業者の技術力に左右されてしまうため、塗装工事業者を選ぶ際には高いスキルを持った業者を選ぶようにしましょう。
業者を選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目して選んでください。
- 施工実績を確認する
- アフターフォローがどのくらい充実しているか確認する
- 複数の業者から見積もりを取って金額を比較する
それぞれのポイントについて解説していきます。
施工実績を確認する
施工事例を確認することで、その業者がどのくらい実績があるのかを見ることができます。
また、中にはお客様の口コミや評価などをコメントしている実績もあるので、それを確認してみましょう。
多くの塗装業者では施工実績やお客様の声をホームページに掲載しています。内容を確認して、塗装業者の技術力を見極めましょう。
アフターフォローがどのくらい充実しているか確認する
外壁塗装は、塗り終わって数年経過した時に異常が見つかることがあります。そのため、充実した保証やアフターフォローをしてくれる業者であれば、異常が見つかった時にすぐ対処してくれるので安心です。
保証には、塗装や業者独自のものだけでなく、塗料メーカーの保証や、業者が加盟している第三者保証など様々なものがあります。業者を選ぶ際には、どんな保証があるのかを確かめてみるようにしましょう。
複数の業者から見積もりを取って金額を確認する
外壁塗装の業者を選ぶ際は、初めから1社に絞らずに2〜3社など複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。複数社から見積もりを取ることで、自分の家の外壁塗装工事にどのくらいの費用がかかるのか相場がわかってきます。
また、業者によって見積もりの出し方も異なります。「塗装工事一式」でまとめて金額を出すところもあれば、施工費にどのくらいかかるのかや塗料をどのくらい使うのかなど細かく内訳を出してくれるところもあるでしょう。「塗装工事一式」だけでは、どこまでの作業が含まれているのか判断できません。
後から追加費用を請求されるなどの恐れもあるため、見積もりは内訳までしっかりと出してくれる業者の方が良いでしょう。業者選びの際には担当者が誠実な対応をしてくれるのかなども見極めて、優良な会社を探してくださいね。
外壁塗装でおすすめの塗料紹介
外壁塗装でおすすめの塗料を紹介します。
アステックペイント
アステックペイントは、創業以来「消費者の家を永く守る、価値ある塗料を広めていく」という信念を掲げ、業界で初めて“施工品質に優れた施工店”にのみ塗料を販売する「直販体制」を採用し大きく成長を遂げてきた塗料の会社です。「住まいを永く美しく守り続ける」をコンセプトに2015年発売した超低汚染リファインシリーズを皮切りに、数々の商品を開発しており、2019年〜2023年まで「4年連続遮熱塗料シェアNo.1」を獲得しています。
超低汚染リファイン1000Si-IR
超低汚染リファイン1000Si-IRという塗料は、水性2液型の外壁用シリコン塗料です。耐久性と耐候性が非常に高い塗料で、一般的なシリコン塗料に比べて、期待耐久年数はとても長い15〜18年になっています。
さらに、雨の力だけで汚れを落とすセルフクリーニング性能を備えており、超低汚染性にも優れた塗料です。なので、数年経っても外観は美しいまま保つことができます。
また、遮熱性にも優れた塗料です。この塗料と塗布した外壁の表面温度が、塗布してない外壁に比べて17.5℃も差が出たとの実験結果も出ています。ですので、室内温度の上昇を抑えて、生活環境を快適にしてくれる塗料です。
シリコンREVO1000-IR
シリコンREVO1000-IRは、次世代型のハイクラスシリコン塗料です。ラジカルの発生を抑制する白色顔料が配合されています。ですので、ラジカルが発生しにくく、外壁の劣化を抑制してくれます。
また、耐候性、低汚染性、遮熱性の3つの性能が高く、こだわり抜いた塗料になっているので、外壁や家を長く美しく保ってくれます。
日本ペイント
日本ペイントは、建築物向けだけでなく自動車の補修用塗料の製造・販売を行っている大手塗料メーカーです。塗料業界全体で見ても国内売上高とシェア率はトップクラスに高いです。日本ペイントでおすすめの外壁用塗料は、「水性サーモアイウォールF」と「パーフェクトトップ」です。2つの塗料の特徴を見てみましょう。
水性サーモアイウォールF
水性サーモアイウォールFは、遮熱性の高い外壁用塗料です。上塗りでは赤外線透過テクノロジーを、下塗には反射率の高い下塗剤を使用しています。
遮熱効果が高いことで、室内温度が外気に左右されにくくなる点がメリットです。室内温度が外気に左右されにくくなると、エアコン効率を向上させて省エネ効果を上げることも期待できます。電気代の節約にもつながるのです。
サーモアイシリーズの塗料は、カラーバリエーションも豊富なので、自分の好みの色を選んで外壁塗料に使えます。また、防カビ・防藻効果があり、透湿性にも優れている点もポイントです。
パーフェクトトップ
パーフェクトトップは、2012年に日本ペイントが開発した世界で初めてのラジカル塗料です。ラジカル塗料は、塗膜の劣化原因であるラジカルの発生を抑えてくれます。アクリル樹脂系の塗料に分類されますが、シリコン樹脂塗料と同等の高い耐候性を持っているのです。
また、シンナーを使用していないため、比較的嫌な臭いも抑えられています。塗装面の種類も選ばずに様々な外壁に塗ることができるのも特徴の1つです。さらに、パーフェクトトップは、塗料の粘性と表面張力を制御することで高作業性も実現しています。
この制御技術は「ポリマーハイブリッド技術」と呼ばれ、この技術には以下のようなメリットがあります。
- 塗装の際にローラーが塗料を吸い込みやすいため、塗装感が軽くなる
- 塗料の跳ね返りがしにくい
- 不均一な素地面でも隠蔽性が高く、高い光沢感が得られる
防カビ・防藻にも優れているので、外観を長く美しい状態に保てます。色の種類だけでなく、艶の種類も豊富です。パーフェクトトップでは「艶あり」「5分艶」「3分艶」「艶消し」の4種類があるので、自分が好む艶感を出せます。
エスケー化研
エスケー化研は海外事業の展開も行っており、建築仕上げ塗材で国内シェアNo. 1の大手塗料メーカーです。建築仕上げの塗材だけでなく、断熱材や耐火塗料などの開発・販売も行っています。エスケー化研でおすすめの商品は「エスケープレミアムシリコン」です。
エスケープレミアムシリコン
2014年にエスケー化研から発売されたラジカル制御型のシリコン樹脂系の塗料です。この塗料には以下のようなメリットがあります。
- 耐用年数が長いため塗り替え回数が少なくて済む
- 汚れに強い
- 扱いやすい
プレミアムシリコンは、非常に高い耐久性と耐候性を持っており、耐用年数は大体14〜16年です。従来のシリコン樹脂系塗料よりもやや長持ちします。
また、適度な粘度なので塗りやすく、下地の色が透けにくい高い隠蔽力を持っているため、高い作業性も実現できています。様々な下地で塗装が可能です。
プレミアムシリコンは、ホルムアルデヒドの発生が少ない「F☆☆☆☆」でシンナーの匂いもせず、他の塗料よりも人体や環境に優しい塗料でもあります。ウレタン塗料よりも価格は高く、2014年に発売したばかりなので耐用年数を超えた実績がないというデメリットはありますが、それ以外には特筆すべきデメリットが見当たらない優秀な塗料です。
関西ペイント
関西ペイントは、国内の大手メーカーのひとつで、塗料だけでなくバイオ関連製品や電子材料関連製品の製造・販売も行っています。おすすめの塗料は「アレスダイナミックTOP」です。
アレスダイナミックTOP
アレスダイナミックTOPには以下のような特徴があります。
- 最上位品フッソに迫る高耐候性
- 汚れにくい
- 臭いがしにくい水性塗料
- 湿潤面や高湿度環境でも施工ができるほど強力な付着力
- ラジカル制御技術の採用
- カビ・藻が発生しにくい
- 艶あり・7分艶・5分艶・3分艶から選択できる
アレスダイナミックTOPは耐久性が高いため、耐用年数は15年近くもつことから、塗り替えのサイクルコストを抑えることが可能です。
また、高い付着力は関西ペイント独自の緻密・強靭塗膜形成技術によって発揮されます。
下・中塗材に「アレスダイナミックフィラー」・「ダイナミック強化剤」を組み合わせることで従来ではできなかった湿潤面への塗装も可能になりました。悪天候による工期遅延が少なくなったので、ご近所への心配もなくなります。計画通りに工事を進められるので、安全性や洗濯などの日常生活への影響も少ないです。
水谷ペイント
水谷ペイントは、建築用の合成樹脂塗料を製造・販売する会社です。信頼のある品質と高い安全性を目指した会社で、JIS認証を取得した製品を多く取り扱っています。水谷ペイントでおすすめの塗料は、「ナノコンポジットF」です。
ナノコンポジットF
ナノコンポジットFは、極限まで「長持ち」と「汚れにくさ」の両立を追求した製品です。
以下のようなメリットがあります。
- 紫外線による劣化に強い「超耐候性」
- 綺麗な状態が長持ちする「超低汚染性」
- 美しい仕上がりの実現
- 石油系資源を削減して地球温暖化対策
- 防火認定材料として認定を取得
- 速乾性
- 防カビ・防藻性
- 強靭な塗膜
ナノコンポジットFは、セルフクリーニング機能により汚れの付着を防いでおり、いつまでも綺麗な状態を保ち続けます。
光沢を抑えた艶消し塗料なので、新築時のような上品で落ち着いた外観に仕上げてくれます。塗料によってはローラーの凸凹が出たり、塗料の泡の跡が残ることがあります。しかし、ナノコンポジットFは消泡性とレペリング性に優れた粘度調整をしているので、凸凹や泡の跡が残りにくく美しい仕上がりを実現してくれるのです。
大日本塗料
大日本塗料は、構造物の重防食用を中心に、建築物や自動車補修用の塗料も販売している会社です。最近では、環境に優しいDNT水性重防食システム(橋・鉄塔などの塗装の耐用年数を長く保つための工事方法)を開発・販売していることで、注目も集めているようです。
大日本塗料のおすすめの塗料は、「エコクールスマイルF」です。
エコクールスマイルF
エコクールスマイルFは、優れた遮熱・断熱性能に優れた樹脂系遮熱塗料です。光の高反射・熱の高放射による優れた遮熱効果があるため、建物や構造物の温度上昇を抑制してくれるので、エアコン効率を向上させることができます。
様々な下地にも使える塗料であり、セラミックが配合されていることから、汚れ防止機能にも優れています。防カビ・防藻性にも優れて、遮熱効果を長期にわたって持続できる点が大きなポイントです。
外壁塗装で注意すべきポイント
外壁塗装で注意すべきポイントを3つご紹介します。
- 誠実な対応をしてくれる評者を選ぶ
- 見積もり内容と保証内容を確認する
- 色選びの際は色見本やサンプルを確認する
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
誠実な対応をしてくれる業者を選ぶ
まずは何より誠実な対応をしてくれる業者を選ぶことです。外壁のメンテナンスをする際、外壁の状態を業者に診断してもらいますが、その時に口頭でサラッと伝えるだけでなく、外壁がどのような状態なのか、動画や写真、診断報告書を元にわかりやすく丁寧に説明・報告してくれる業者が良いでしょう。
見積もり内容と保証内容を確認する
見積もり内容と保証内容はしっかりと確認するようにしましょう。見積もり内容をしっかりと確認せずに契約した場合、後から「見積もりに含まれていないから」という理由で追加請求をされる恐れもあります。
また、外壁塗装でのアフターフォローが充実しているかも確認しておきましょう。施工後にトラブルがあった時に、どのような対応をしてもらえるかで安心して工事を任せられるかも決まってきます。見積もり内容と保証内容は、契約前に必ずチェックするようにしてくださいね。
色選びの際は色見本やサンプルを確認する
色選びの際には、必ず色見本やサンプルを確認するようにしましょう。カタログだけで色決めをすると、実際に色とイメージが違う場合があります。思っていた色と違った、ということにならないように、必ず色見本やサンプルを確認するようにしてください。
また、確認する際には、必ず太陽の下でどのように見えるかもチェックしてみてください。室内で見るのと外で見るのとでは色の見え方も全く変わってくるので、必ず外に出て見え方を確認しましょう。
外壁塗装の事例
ここからは三輪塗装で作業した外壁塗装の事例を確認していきます。
岐阜県美濃加茂市 窯業系サイディング塗り替え工事
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/118371.html
before | after |
- 施工エリア:岐阜県美濃加茂市
- 施工期間:43日間
塗装前の状態を確認するとチョーキング現象が見られました。また、シーリングにもひび割れがあり、付帯部である軒樋や破風・庇にも汚れや退色が目立っています。
塗装工事をする前に、既設のシーリングを撤去して新しくシーリング材を充填する作業を行い、隙間を埋めていきます。これで隙間から雨水などが浸入して雨漏りをする心配が軽減しました。その後、外壁の下塗り・上塗りをして、付帯部塗装工事を行って工事の完了です。
既存の色から少し色を変えて、1階の一部分は色を塗り替えることで、外観の雰囲気も一新されました。
この工事では、屋根板金工事も行っています。
岐阜県関市 外壁塗装 アステックペイント・プラチナリファイン2000MF-IRを使用
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/118311.html
before | after |
- 施工エリア:岐阜県関市
- 施工期間:
施工前の状態を確認すると、シーリングにひび割れや破断があり、下地も見えている状態になっています。 また、苔も発生しており、防水機能が失われていることがわかります。他にも、土台水切りやシャッターボックス、破風や庇などの外観の付帯部分の退色も確認できました。
まずは足場を組んで高圧洗浄を行い、既存のシーリングを撤去して新しいシーリングを充填していきます。劣化のひどいサイディングを撤去して新設し、その後外壁塗装工事を行い、付帯部塗装工事を行い工事の完了です。
塗装前は、ベージュ色の外観でしたが、塗装後にはブラウン色になり外観の雰囲気が一新されました。また、破風などの付帯部も濃い色で塗装されたことで、全体に統一感が出ています。
岐阜県岐阜市大洞 セキスイハウスの家 外壁塗装 駐車場改修
https://www.p-miwa.co.jp/sekou/118200.html
before | after |
- 施工エリア:岐阜県岐阜市大洞
- 施工期間:54日間
施工前の状態を確認したところ、塗り替えの目安となるチョーキング現象が確認できました。また外壁に藻も発生しており、シャッターボックスなどの付帯部分の退色も目立っています。
まずは足場を組んで高圧洗浄で表面の汚れを落としていきます。シーリングが割れている部分は、シーリングを充填して隙間を埋めて、外壁塗装工事を開始します。付帯部の塗装工事の際は、金属部分には錆止めを塗ってから塗装を行っています。外観の塗装を行ったことで、綺麗な美観を取り戻しました。
まとめ
外壁塗装は何年ごとにすれば良いのかについて解説しました。外壁塗装には費用がかかりますが、費用がもったいないからという理由で外壁のメンテナンスを怠ると、修繕費用の負担が大きくなる恐れがあります。外壁の張替えや下地・構造部の補修などが必要になると、さらに大きな金額になる恐れもあるため、外壁塗装のメンテナンスは定期的に行うようにしましょう。